今日は当初、三の岳方面へ走りに行くつもりだったけど、朝飯食いながらつけたテレビで、ショーン・ペン主演の「アイアム・サム」をやっていて、ついつい観てしまい、泣いてしまい、自分の子どもを愛情をもって育てたか、自信がなくなってしまい、目的地を近場に変更。 白川左岸の道を走り、泰平橋のところから見る花岡山。
花岡山と言えば仏舎利塔、くらいしか知らなかったけど、何度か自転車で行くうちに、色んなものがごちゃごちゃ詰まっていることに気づいたので、こんな日に廻ってみる。 ちなみに、本日のタイトルの「ホッジポッジ」とは米国英語の"hodgepodge"で、「異質な物のごた混ぜ」の意。 泰平橋を渡り左折すると祇園橋がある。
「祇園」という名がついているのには訳がある。 平安時代に、水前寺にあった「国府」が二本木地区に移転され、この辺りは九州第一の行政の中心地として栄えた。 近くにある北岡神社。
かつては花岡山の山頂にあり、「祇園宮」と呼ばれており、花岡山もかつては「祇園山」と呼ばれていた。
国府の長たる国司の中には、三十六歌仙のひとりで、清少納言の父としても名高い清原元輔もいて、北岡神社の北に位置する狭い路地を入った小さい神社に祀られている。
花岡山が現在の呼び方になったのは1869年（明治2年）からで、桜を植樹したのがきっかけらしい。 さて、その花岡山への上り口には、やはり、京都に因んだと思われる二つのお寺。
坂道を上ってゆくと、豪邸が散在する宅地や墓地とともにラブホテルもあちこちに。
中腹あたりの東側には明治維新の動乱期に殉じた肥後藩士を祀るために作られた「花岡山招魂社」。
その後ろには「神風連」の際に殉職した官軍の兵士の墓。
横には同じく殉職した安岡県令や種田司令官の墓があるけど、草ぼうぼうの状態。
さらにその奥には、後に陸軍大将となる乃木希典が熊本に赴任時代に亡くなった娘さんの墓。
官軍墓地の南側には江戸初期にキリシタンとして弾圧を受けた加賀山マリアの殉教の碑。
また官軍墓地の北には西南の役当時、熊本城の砲撃のため薩軍が大砲を置いた「砲座の跡」。
また、この官軍墓地の入り口の鳥居の下には「阿蘇殿松の跡」の碑。
阿蘇神社宮司の先祖・阿蘇惟光が阿蘇家に恨みをもつものの策略で、秀吉から切腹を命じられ、この地で故郷阿蘇を恋いながら自刃した。当時まだ十二歳であった惟光を哀しみ一本の松が植えられたと言う。 ここから上ってゆくと、さらにラブホテルを過ぎて、
やっと山道らしくなる。
左手には、飲めばオッパイの出がよくなるという水場。
その先のヘアピンカーブを過ぎるとやがて頂上。
駐車場の左手にあるお寺は日本山妙法寺で、阿蘇市一の宮坂梨出身の藤井日達上人が建立したもの。仏舎利塔も昭和29年に彼が建立したもの。
この日も数名の信者が太鼓を叩き世界の平和を祈りながら上人の銅像と仏舎利塔の周囲を巡回していた。
また、頂上には加藤清正の熊本城築城に際して石垣に使う石をこの山から切り出すに際して、合図の鐘をつるした松の跡、
いつも腰かけていた岩、
兜を抜いて置いていた岩
などの標柱が目につく。 また駐車場の南側には「熊本バンド」の記念地。
明治9年1月30日の早暁、熊本洋学校の生徒三十五人がキリスト教をもって日本を救おうと祈祷会を開き日本におけるプロテスタント派の源流となった地。 その隣には唐突に「フィリピン戦没者慰霊碑」。
この頂上からは東側の眺望がよい。
さて頂上の西側には行ったことがないけど、「八枚石」というのがあるらしいので、行ってみる。 行ってみると大きな赤い鳥居がある。
そう言えば、谷尾崎地区から花岡山をみると山頂には仏舎利塔ではなく、この赤い鳥居が見える。清藤稲荷の鳥居で戸坂稲荷大鳥居と呼ばれているらしい。この鳥居のすぐ西側に「八枚石」と呼ばれる絶壁がある。
八枚の石が重なっているように見えるらしいがよく解らない。
階段を下りる途中にはお稲荷さんの御社。
蚊がブンブン寄って来て、デング熱にでも感染すると大変なので退散。 坂を降りて、途中から横手方面へ降りる。
こちらもラブホ街を抜け、途中、平坦になった所に加藤清正因縁の、怪力・横手五郎の屋敷跡。
さらに坂を下ると右側が北岡自然公園。
なんでもありの花岡山を後にして、再び泰平橋を渡り、来た道を帰る。 途中、インド食堂でいつものノンベジタリアンカレーセット。
本日の走行距離：23.4km
