くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

続・道路の起点めぐり

大正時代の国道は、全ての起点は東京(日本橋に置かれた道路元標)だったが、現在の国道は、路線名(番号)や重要な経過地とともに起点と終点が決められている。

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熊本県内には23本の国道が走っており、その中で熊本県内に起点があるものが9本。 その中でも、わが家から一番近い起点なのが国道208号線なので行ってみる。 全線4車線化が進む北バイパス(国道3号線)を走り、国道3号線を北上して、植木町の舞尾(もうのお)交差点へ。 ここが国道208号線の起点となっているが、標柱には0.2㎞の表示。

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「起点なのに0.2㎞とは?」と疑問に思って、管轄である「国土交通省 九州地方整備局 熊本河川国道事務所 山鹿出張所」に電話で伺うと、担当の方が、「元々の国道208号線の起点は現在の起点から東に200m進んだ旧国道3号線との交差点のところにあった。国道3号線が西側に移って起点が西へ移動したが、その先の「地点標」の距離表示を変更するのが大変なので、起点が0.2㎞とした」と教えてくれた。 そう言われてみると、国道には100m毎に「地点標」が建ててある。

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標柱の一番上の数字は100mの単位で、その下がKmの単位となっている。

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(この地点標は門司から187.1㎞を表す)

また、1㎞毎には「KP(キロポスト)」と呼ばれる地点標が建てられている。

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これらの地点標は、道路の維持・管理のために設置されたもので一般の通行者にはあまり恩恵がないが、警察や消防などは現場の位置を確認するための手がかりとして利用しているらしい。 キロポストの近くには「道路基準点」が設置されている。

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この道路基準点とは、道路に関わる様々な現地情報を、迅速かつ均質に発信、蓄積、管理するための共通的な基盤として、精度の高い位置情報を持った道路上の基準点をいう。

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このような道路基準点は、国道沿い以外にも広く設置されており、その測量精度によりいくつかの等級がある。

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また、その他にも建設省が管理する基準点や、

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市街地の位置情報を管理する「街区三角点」や、

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登記などの際の土地の測量の基準となる「地籍図根点」など、

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われわれの生活の基盤を支えている基準点が路面に刻まれている。 本日の走行距離:37.0㎞

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