くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

歴史を彩る自転車たち

黄金週間の後半はじめ、ちょいとした用事で上京。

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用事をさっさと済ませて、青山の自転車ショップをいくつか回っていたら、伊藤忠本社ビルのギャラリーで、『自転車博覧会』なるものをやっているのが目に入り、覗いてみた。

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「入場無料」・・・ラッキー! パンフレットによると、 『自転車の起源は、1810年代に、カール・フォン・ドライス男爵がドイツで作った「ドライジ-ネ」と呼ばれる、地面を足で蹴って走る二輪車に始まると言われています。その後、産業革命などの技術革新や時代背景を経て、実用・レース・遊びの中で多様な発展を遂げます。近年は健康志向や環境にやさしい移動手段として再び脚光を浴びており、さらなる進化を続けています。 本博覧会では、自転車史においてもエポックメイキングな稀少な車種を多数取り揃える事ができました。本邦初公開のものから、冒険やファンタジーを感じていただける自転車も同時に展示いたします。2009年に青山商店街連合会によって「青山 自転車に優しい街」宣言をし、20店舗以上の関連ショップが点在している青山の街で、自転車の歴史や成り立ちを学んでいただくとともにアートの側面からもその多様なデザイン性を楽しんでいただける貴重な機会となるでしょう。』 会場に入ると、まずは美しい2台の自転車が目に飛び込んでくる。

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左がケルビムのハミングバードで2012年に作られた自転車の中で、『もっとも美しい自転車』と言われている。右がMontante1975年イタリア製Cicliと言う自転車。自転車の宝石、あるいは自転車のロールスロイスと言われる名車。 次に新旧、2台の自転車。

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左は200年も前の、車体も車輪も木製の女性用ドライジーネ。右は空気抵抗を極限まで落としたデザインのケルビムのエア・ライン。極端な新旧の対比ではあるが、よく見ると、基本的な設計は似通っている。 1853年製のフィッシャーという自転車。初めてペダルが着いた。

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1885年製のユニークで貴重なドライジーネ『アメリカン・スター』。

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1879年製の『ビシクレット』。イギリスのローソンがチェーンを着けて後輪を駆動する仕組みを発明した。この『ビシクレット』が『バイシクル』の語源になったと言われている。

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『トライシクル』。1880年代からしばらくの間、広く使われた一輪駆動二輪操舵方式の三輪車。

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こんなんでサイクルイベントに出たら注目の的だろうな。 『テロット』1919年製。チェーンとフリーホイールの改良によりディレイラーが発明され、変則ギア(二段)が可能となった。そのリア・ディレイラーの拡大写真。

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ルネエルスの三人乗り自転車。フランスのルネエルス製作の自転車は今でも愛用されている。

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日本の自転車史に名を残す『大国号』。

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昭和天皇が幼少期愛用した三輪車。

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東京オリンピック公式使用車(1964年国産)。

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映画「ET」で空を飛んだ、あのMTBの限定記念車(1983年国産)。

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イタリアのプロサイクリスト、モゼールが1984年、1時間で走った距離を競う大会で51.151kmの世界記録を樹立した時と同型の自転車。この頃からディスクホイールが使われ始めた。

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コルナゴの『アラベスク』という名車。

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アフリカはザンビアの特産の竹をフレームにした”ZAMBike”。

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最近日本でも注目を浴びていると、ニュースでも言っていた。なんでも、ザンビアのおっちゃん達が造っているんだけど、日本の輸入業者は品質の基準が高くって、かなり頑張って自ら品質向上に努力した結果、日本でもユーザーが増えてきたらしい。 日本人として初の自転車世界一周記録を打ち立てた池本元光の冒険号(パナソニックのクロモリ)。独創的な帆かけ自転車。

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その他にも数台の自転車が展示されていた。 予期せぬものを見ることができて、満足満足。