くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

知らなかった「変速のメカニズム」

(一年間に何千キロも自転車に乗っているのに、足元で起こっていたことを知らなかった事について自戒を込めて記録する記事で、フロントギアの変速についてすでにご存じの方は読み飛ばしていただきたい) 通勤に、休日のサイクリングに、酷使しているクロモリロードバイクのチェーンを交換したついでに、前後のスプロケットを綺麗に掃除して、少し調子の悪いフロントディレイラーの調整をした。

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メンテナンスの本にある通り、フロントディレイラーを清掃して、可動部に注油して、取り付け位置を調整。 SISの確認をして、新しいチェーンを取り付け、ケーブルのテンションを調節したら、気になっていた音鳴りは無事解消。 ・・・と、ここまで来て、そう言えば、フロントのギアのシフトアップの時、ディレイラーは大して動いてないのに、どうして、あんなに大きさの違うギアにシフトできるんだろう?と思って調べたら、解り易く書いてあったブログがひとつだけあった。 要約して補足すると、フロントのギアのシフトアップの際にフロントディレイラーがすることは、チェーンを大きい方のチェーンリングに押し付けるだけ、ということ。

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大きい方のチェーンリングの裏側には、押し付けられたチェーンを歯車の歯の方向に誘導し、引っ掛けて歯車に噛ませる仕組みがあるのだ。 残念ながら日本のサイトには、その名称について記載したものがなく、英語圏のサイトによれば、大きい方のチェーンリングの裏側には、ランプ(Ramp:『傾斜路』や『誘導路』の意)またはゲート(Gate)と呼ばれるチェーンを誘導する凹凸や、ピン(Pin)と呼ばれるチェーンを引っ掛ける爪状の突起、あるいはその組み合わせたものをいくつか備えてある。

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ちなみにわたしのクロモリロードバイクの大きい方のチェーンリングの裏側にはランプとピンを組み合わせたものが、4カ所に付いている。

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フロントディレイラーのケージが右に動いて樹脂が張られているケージの内側で

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チェーンを大きい方のチェーンリングに押し付けると、チェーンがランプとピンに引っ掛けられて、

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大きいギアの方へシフトアップされる、という仕組み。

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多くの場合は、このランプとピンの組み合わせだが、中には、ピンだけのものや、

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ランプだけのチェーンリングも販売されている模様。

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さて、後輪のギアにも表面にランプ構造があり、より良いシフトアップに役立っていると思われる。

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先人達の技術力に改めて感謝。