くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

新春干支ライド(其の弐)

午前8時頃にカーボンロードバイクで出発し、熊本市内の「龍」を求めて走り回った。

まずは国体道路を東へ走って、「火の国 文龍 総本店」。

店の屋根に鎮座する龍の像は、最初、白龍だったけど、いつのまにやらツートンカラー化。

そして駐車場の一角には緑の龍。

ちなみに、ラーメン店や中華料理店には「龍」の文字はポピュラーらしく、

「龍」の付く飲食店は数十軒ほどある模様。


そこから東バイパスを経由して白川沿いの道を走り、

子飼、坪井を経由して熊本城の細川刑部邸と博物館の間の「二の丸屋形石垣」。

排水溝としての機能を有するこの石垣には、当時の石工が遊び心を発揮したらしく、水の神様である龍の像が隠されている。


お次は新町を経由して井芹川沿いを西へ走り、「池ノ上小学校」へ。

この地区の龍伝説から、校舎の南面には2頭の上り龍のレリーフが装飾されている。

この東側には、かつて味生池(あじうのいけ)という大きな池があって、そこに悪龍が棲んでいた。

その龍を鎮めるために大和の僧・真澄が、百塚地区に寺院を建立し、悪龍の害を鎮めた、と伝えられる。

なお、この池は加藤清正により埋め立てられ、現在は住宅地となっている。

そこから南へ走り、川尻からは加勢川沿いを東へ走り、釈迦堂橋で緑川を渡って南区城南町にいり、さらに東へ走ったウキウキロード沿いに長さ約14メートル、高さ約2メートルの龍。

今年の干支にちなんで、昨年の11月に近くに住む農家の主婦(64歳)が制作したもの。

地元紙によると、米国ワシントン州シアトル出身のこの主婦は、収穫後の藁を夫が燃やしてしまうのを、いつも「もったいない」と思っていて、「それならば」と、藁と廃材を使って色々な藁人形を造って庭先に飾り始めた。新型コロナの流行に伴い、暗くなった地域の雰囲気を少しでも和らげようと昨年からウキウキロードに面した空き地に藁製の大きなフィギアを造るようになったとのこと。

近くにある洋風な建物のご自宅の前を通ると、

練習用に作ったのか、少し小さめの龍のほか、色々な藁製の作品が眼を愉しませてくれた。

最後は、めど町橋、中の瀬橋を渡って、水前寺江津湖公園を抜け、熊本市総合体育館の一角にある

青年会館へ。

そのロビーの天井には見事な龍が描かれている。

昭和36年に栃木県の日光東照宮の狩野永真安信の名筆といわれた『鳴龍』が焼失して3年後の昭和39年、『鳴龍』の復元が熊本県出身の日本画家・堅山南風画伯に依頼され、昭和40年に下絵、そして昭和41年に本絵が完成。

その、当時の貴重な下絵が、昭和55年南風画伯のご遺族から熊本市に寄贈され、縦5.4m 横15mの大作が7.5mの高さの天井に飾られている。

『鳴龍』の下で勢いよく「パチン!」と手を叩くと、天井から「ガルルル・・・」と龍が奇妙なうなり声で返事を返し、まさに、鳴龍!!


本日の走行距離:48.5㎞