くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

「藝術の秋」ポタ

「文化の日」なので、たまには文化的なことをしようかと、市内の「堅山南風」関係の場所をクロモリロードバイクで廻った。 「堅山南風」と言えば、「熊本出身の日本画家」くらいの知識しかなかったけど、その名が印象に残ったのは一昨年、「くまもと『水』検定」の受験勉強をした時のこと。

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堅山南風作の「魚楽図」という画が熊本の「水遺産」に認定されていたのだ。 南風の愛した江津湖に生息する5種類の魚を描いた「魚楽図」という画は残念ながら横浜美術館の所蔵なので、なかなか見ることはできないが、ネットで調べてみると、彼の作品のいくつかが熊本でも見ることができることが判った。 市内でいくつか用事を済ますついでに南風の所縁の地や作品を目指してポタリング開始。 まず向かったのが、国道3号線浄行寺交差点から西に入った通称「立町通り」の赤鳥居。

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その向かい側あたりの家で堅山南風は誕生した。

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彼が通った壺川小学校を廻って

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大江の県立劇場へ。

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演劇ホールのホワイエの壁には南風69歳の時の作品、「紅鱒」が掛けてある。

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ここには何度も来ているが、こんな画が掛けてあるのはまったく気づいていなかった。 次に水前寺公園の北にある高級料理屋「磯な」の近くにある「後藤是山記念館」。

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ここには是山と親交の深かった南風の絵手紙が展示されているそうだけど、残念ながら地震の影響で「当面の間休館」。

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最後に訪れたのが、そこから僅かな距離の「熊本市総合体育館」。

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正面玄関から入って少し進んだ右側にある「広域スポーツセンター」のロビーの天井には壮大な「鳴龍(なきりゅう)」の画。

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元々、「鳴龍」という画は、栃木県の日光東照宮・本地堂の天井に狩野永真安信が描いたものであったが、昭和36年の火事で消失した。 昭和39年にその復元が堅山南風画伯に依頼され、昭和40年11月に下絵が完成し、同41年7月に本絵が完成した。 その時の下絵が、昭和55年に南風画伯のご遺族より熊本市に寄贈され、昭和61年、ここの天井に設置された。 日光東照宮の本地堂同様、この「鳴龍」下絵の下で手を打つと「ルルル・・・・・・」という奇妙なうなり声をあげるらしいので実際に手を叩いてみると、あら不思議。 天井の龍が「ルルル・・・」と鳴いた。

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この後、折角なので、南風の愛した江津湖の湖畔を廻って帰った。

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