山鹿市の馬頭観音についてはネット検索でもなかなか引っ掛からず、今回探訪する4カ所も、いずれも確定的ではないが、とりあえず行って見ることにする。
朝5時頃にカーボンロードバイクで出発し、北バイパスから日田街道を少し北上して、県道37号線をひたすら北上。
菊池川、迫間川を渡ってさらに北上して菊鹿に入る。
六地蔵が守る黒蛭集落の
中心部の坂には観音堂が立っていて、
馬頭観音が祀られている。
近くを散歩中の、今年米寿を迎えると言うおとうさんに話を伺うと、昔は祭が開かれていて、集落の小学生が「牛馬安全」などの字を筆で書いてお堂に貼っておくと、参拝に来た人々がそれを持って帰り、一年間、畜舎の入口などに貼っておく風習があった、とのこと。
お許しを得て、格子戸を開いてみると、典型的な馬頭観音さんではないけれど、柔和な感じの観音様が座っておられた。
県道37号線をさらに北上し、「あんずの丘」の少し前から左折して、「山の井の六地蔵」が守る菊鹿の中心街を抜けて、
上内田川沿いをさらに北上。
県道9号線と合流した所の山内集落にある狭い林道に入り、激坂を上って
山内城跡へ。
その北側にある丘に立つ石祠をやっとのことで見つける。
重い扉を少し開けて中を除くと、
風化の進んだ石仏と思しきものが祀ってあった。
林道を戻って県道18号線に入り、山内集落を守る六地蔵に挨拶をして、
さらに坂を上り、ついでに「一万二千万年の間、ここで眠っていて、世界人類の救済のために蘇った」と言う「乙姫女神像」に手を振って、
さらに坂を上り、久しぶりに荒平峠を越える。
坂を下って、御茶所の岳間を抜けて、
湧水で喉を潤して
岩野川沿いの道を快調に下って鹿北へ。
四丁集落には馬頭観音堂があるが、
祀ってあるのは、こちらも典型的ではない馬頭観音様。
お堂の絵馬は、馬も多いが、
一般住民と思われるような人を描いた絵や写真なども掲げてあり、珍しい。
国道3号線に降りて南下し、アンカー星人さんの生息する三岳地区を抜けて、日輪寺から広域農道へ左折し、しばらくアップダウンを走って県道200号線へ左折した久原集落の観音堂に到着。
このお堂は地蔵堂と観音堂をドッキングしたもので、約100年前にこのお堂を建てた、とのこと。
格子戸には厳重に施錠してあるので、
隙間から除くと、焼け焦げた木像と、
新しい地蔵菩薩と、
おやおや馬乗りタイプの可愛らしい馬頭観音像が並んでいた。
馬頭観音は残念ながら手や腕が欠けており、観音様と馬の接合具合が悪いのか、ガムテープで補修してあるのは御愛嬌だけど、
馬の表情といい、物語性が感じられ、非常に印象に残る馬頭観音であった。
本日廻って来た鹿北の山々に別れを告げて
さらに南下して、方保田、分田を抜けて合志川沿いの道を走り、
小野川沿いを南へ走って
坪井川沿いの道を下り、明午橋で白川を渡って帰った。
本日の走行距離:96.1㎞