サイクリングの途中で見かけた六地蔵を紹介するシリーズの第3弾。 人の魂が輪廻転生すると言われる六つの世界(天道、人道、修羅道、餓鬼道、畜生道、地獄道)で人々を救済するために6体の地蔵菩薩が並べられて祀られている(六地蔵)のを全国各地で見かけることができる。 これまで、その1と、その2で、サイクリングの途中、熊本の各地で見られた、そんな六地蔵を紹介した。 一方、主に戦国時代に盛んに造られた石塔で、側面に6体の地蔵像が彫られている、「六地蔵塔」あるいは「六地蔵石幢(せきどう)」と呼ばれる灯籠型の「六地蔵」については九州に分布が集中している。
形態的には、重制と単制があり、熊本で見るものは重制のものがほとんどである。
ただし、重制の場合、そのパーツにも大きさや形の違い、さらには修復、欠損などによりバリエーションが多い。 今日はそんな「六地蔵塔」の中から各地の代表的なものをいくつかご紹介。 県北には数多くの六地蔵塔が現存するが、中でも一番北にあるのが、県道13号線沿いの「下中の六地蔵」。
最も西の方では、長洲町の四王子神社の近くにある「宝町の六地蔵石幢」。笠の部と地蔵が刻まれている龕部(がんぶ)以外は他の石が使われているらしい。
玉名のシンドバッドの近くの六地蔵は龕部(がんぶ)だけが祀ってある。
県道6号線の竈門(かまど)大橋の際の「久井原の六地蔵」。
山鹿市街地、「桜の湯」の横、「薬師堂の六地蔵」。
菊鹿町には数多くの六地蔵塔が残っている。こちらは「あんずの丘」の登り口にある「下永野の六地蔵」。
菊池の温泉街の入口に佇む「正観寺の六地蔵」。
大津町の大津北小学校から少し東へ進んだ田舎道の「猿渡六地蔵」。
菊陽町津久礼の県道207号線沿いにある「下津久礼の六地蔵」。
熊本市の北部、「御馬下の角小屋」の前にある「四方寄の六地蔵」。
金峰山の野出(のいで)の集落の六地蔵。
熊本城内の六地蔵。後ろには先日崩落した「東十八間櫓」が見える。
南区城南町高(たか)の六地蔵はとても大切にされている。
宇土半島、松合の「六地蔵トンネル」
の上、「六地蔵公園」にあるのは「単制」のタイプ。
美里町役場に近い「大沢水六地蔵」は「箱入り」。
御船町、県道219号線と県道152号線の交差点、通称「水越スクエア」の近くにも。
山都町、通潤橋の少し南側、五郎ケ滝の入口にある「長原の六地蔵」。
氷川町、薩摩街道沿いの「早尾の六地蔵」。
そして、最後に紹介するのは、益城町の「木山の六地蔵」。
先日、行ってみたら、心配していた通り、無残な姿。
でも、まあ、パーツは揃っているみたいなので、組み立てるだけかな? 石塔型は地震の揺れに弱そうなので、西原村にある「万徳六地蔵」や、
阿蘇市役犬原にある六地蔵など、被災地の六地蔵塔がどうなっているか、気になっている。