山鹿方面へサイクリングに行こうかと準備をしていると、「今日はどちら方面?決まってなければ豊前街道を一緒にいかがでしょうか?」とのメールがBenbowさんから届いた。 豊前街道はこれまで一部区間を何度か走ったことがあるが、まとめて長距離を走ったことがない。 いつか南関まで走りたいと思っていたので、「渡りに船」で植木から南関までの豊前街道を、ご一緒することになる。 午前8時に「グラベルキング」を装着したクロモリロードバイクで自宅を出発。子飼橋を渡り、三軒町通り、国道3号線、堀川線と走り、坪井川沿いの道を北へ。
立石に上がる手前を左折して、坂を上って植木町の豊前街道に突き当たって右折し、
県道30号線と交わるところでBenbowさんと落ち合う。
Benbowさんは事前準備をバッチリ済ませ、解る範囲の豊前街道のルートをGPS付サイクルコンピュータにダウンロードしてナビ代わりにしている。 午前9時にスタートし、国道3号線から県道3号線を少し走り、味取(みとり)地区からいよいよ佳境に入る。
この区間は街道の一部が民家の敷地内だったりして正確にトレースすることが不可能で、適当に回り道して行く。
ゆうかファミリーロードを過ぎると街道をトレースしながら走る。
「北井川の湧水」の脇の放牛地蔵に見守られながら田舎道を進み、
高速道路沿いの四里木跡の標柱を写真に収める。
すいか栽培のビニールハウス群を抜け、鹿本広域農道を渡って三十六の集落にあるお茶屋跡。
そこから泥んこ坂道を下り、
千田川を渡す乙貝橋を渡り、最大の難所「乙貝坂」をひいひい言ってのぼる。
少し走ると、「広町」の宿場町。
さらに少し走ると、五里木跡の塚があり、
さらにしばらく走り、右折して「うらやま坂」を下る。
六里木跡を過ぎて、
国道3号線を渡り、かつて木造の山鹿大橋が渡してあった場所で往事を想像する。
国道3号線の山鹿大橋を渡って対岸の場所には惣門の番所が置かれていた。
さらに街道を進み、
「桜の湯」前の吉田屋で灯籠饅頭を2個いただく。
エネルギーを補給して、週末のイベント「百華百彩」の準備が始まった市街地を抜け、
国道443号線に入り、岩野川を渡って右折し坂を上る。 山鹿市立博物館入口の追分石を見て、
七里木跡を過ぎて、
国道443号線を渡り、車坂を上る。
永の原台地に上がると、そこら一帯は西南の役の古戦場跡。
少し進むと、山鹿と玉名の境の石碑があり、
ハゼ並木など雰囲気の良い道となる。
そして、泣く子も黙る「腹切坂」へ突入!
・・・と言っても、10mおきに敷いてある径10㎝ほどの丸太をBenbowさんは器用に乗り越えて行くが、臆病者のわたしはひたすら自転車を押して下る。
やがて参勤交代での休憩所とされた光行寺を過ぎて、県道6号線に合流し、すこし南下すると八里木跡と、またまた難所の「ヒジ曲り」。
その後、宿場町だった窪園の集落へ出るも、その先の平野橋を過ぎると、「これでもか!」と言うくらいアップダウンの連続が待っていた。
九里木跡を過ぎると、
やっと勾配が落ち着き、宿場町の肥猪(こえい)町に到着。
ここで、一旦、街道を外れ、南関町指定の文化財「佛照寺の梵鐘」を観に行ったが、「ん?」という感じであった。
街道に戻り、官軍墓地を経由して国道443号線を少し走って左折し、高速道路をアンダーパス。すぐに右折して山道を走ると、追分石。
坂を下りて県道5号線を渡り、関川を渡ると南関の目抜き通り。 そして役所の入口に高札所跡があり、さらに進むと御茶屋。
写真を撮っていると、案内係のおばちゃんから呼び止められ、半ば強制的に内部を見学(200円)。個人宅となって朽ちかけていた御茶屋の建物を町が買い取り、復元したいきさつなど、詳しく話してくれた。
屋内にはひな人形が飾られ、
床の間前の殿様専用の場所に座り、南関のシンボルである大津山を眺めつつ、殿様気分でお抹茶をいただく。
階段を上って、官軍墓地を抜けた台地に本丸跡らしき構造があるように見えたが、
何ら説明のパネルなどもなく、消化不良で階段をくだる。 予想を上回る難所の連続攻撃に加え、予定外の御茶屋および鷹の原城址の見学が入ったため午後1時半になってしまい、すっかり腹を減らして食事処の「レストラン松風」へ。
ここでもご当地グルメの「南関あげ丼」が食べれるけど、それじゃあ足りないくらいに空腹が高じているいるため、「チキン南蛮定食」をオーダー。
ところで、ここはランチと言うより、パフェで有名らしく、どうも、1008さんご夫婦向けですな。
Benbowさんの当初の目標ではここから約2㎞の国境まで街道をトレースするはずだったけど、すっかり遅くなってしまったので、帰路へ。 現代文明の恩恵と追い風を受けて、国道443号線を山鹿に向けてびゃんびゃん走る。
鍋田からは、ゆうかファミリーロードへ入り、山鹿市街地のセブンイレブンでエネルギー補給。
山鹿大橋を渡って左折し、菊池川沿いの道を走り、
千田川を渡り、田舎の直線道路を走り、植木温泉を経由してBenbowさんが開拓した道を走り、田島、高江などの集落を抜けて日田街道に入って南下。
栄団地のところでBenbowさんと別れる。 お世話になりました! その後、日田街道を南下し、菊池電鉄の線路沿いに須屋駅を経由して知人宅に立ち寄り、北バイパスを走って帰った。
いや、それにしても豊前街道は難所の連続だった。 本日の走行距離:101.5㎞