くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

長島一周サイクリング

長島は天草下島と鹿児島県阿久根市の間にあり、八代海を塞ぐような形で存在している島である。

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島の南東部と本土の間には橋が架かっており、

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北西部にある蔵之元港と牛深港の間にはフェリーが通っている。 確か、9月にみきたかさんも牛深からフェリーで長島に上陸し出水方面へ走り抜けたんじゃなかったかな? そんな長島から在来線と新幹線を乗り継いで遥々熊本市内まで、うちの嫁とフラを楽しんでいるという奇特な方がいらっしゃって、その方から長島へ来るように誘いを受けたらしい。 聞けば、長島は見どころが多く、しかも10月中旬から11月中旬にかけて「第30回国民文化祭かごしま2015」の一環で、「ながしま造形美術展」というのが開催されるらしい。 ネットで調べてみると、その「造形美術展」はさておき、長島自体、眺めも良く、確かに面白そうな所ので嫁と行ってみることにする。 二台の折り畳み自転車を車載して、高速道路と国道3号線を走って鹿児島県に侵入し、出水市を過ぎて国道389号線に右折。 黒之瀬戸大橋を渡り、目指す長島に上陸し、「道の駅 黒之瀬戸だんだん市場」の駐車場にて自転車を展開。

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アップダウンがそれほどでもなさそうな国道389号線を小浜あたりまで嫁と走り、嫁はその後、「フラ友」と行動を共にすることに。 さて、長島と九州本土の間の「黒乃瀬戸」は日本3大急潮のひとつと言われ、難所として昔から有名であったそうで、万葉集の歌にも詠まれているらしく、いくつか記念碑が建っている。

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国道389号線の予想以上のアップダウンを数個越え、.

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左折すると唐隈港の近くに「遣唐使漂着の地」の碑。

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宝亀9年(西暦778年)11月13日の夜、中国(唐)から帰る途中嵐にあった4隻のうち1隻がこの海岸付近に流れ着いた。

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その船には大伴継人ら41名が乗船していたが、住民らが救助を行い、手厚くもてなしをして無事帰国の途についたという。 その後、「長崎鼻灯台公園」へ。

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そこから国道389号線に戻りさらにアップダウンを進むと昼飯時になり、「サンセット長島」

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のレストランで、家庭内の順位を反映して嫁は「ウニ丼」1800円、

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わたくしめは「ブリ王丼」900円

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に舌鼓を打つ。 出発地点から18㎞ほど走って嫁は疲れ果てたそうで、長島在住の奇特な「フラ友」さんに嫁およびその自転車をピックアップしてもらい、予定通り、そこからはひとり旅となる。 国道389号線を蔵之元方面へ走り、小浜崎古墳群を見学。

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ここ長島では古墳が多数発掘されている。 さらに進んで「蔵之元の田の神様」を見学。

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この「田の神様」というのが興味深い。 田圃を守る神様なのだが、旧・薩摩藩の領土である鹿児島と宮崎県の一部に広く分布する石像で、親しみを込めて「たのかんさあ」と言うらしい。地域によって特徴があり、県の有形文化財に指定されているような古いものも色々なバラエティに富んでいるらしい。 その一部は五穀豊穣から子孫繁栄にも繋がったと思われ、ひいては性器信仰とも変化した模様で、例えばここ「蔵之元の田の神様」も背後から見ると逞しいフォルム!

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長島には他にも全部で20体ほどの田の神様が今も大切にされている。

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その後、国道を戻って、県道379号線を東へ走り、県道47号線に突き当りそこで開催中の造形美術展を見学。

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ポスターを見て予想した通り、矢部の八朔祭りの山車のような作り物が多く、見物客の多くは歓声をあげていたが、八朔祭りの山車の方が迫力がありますな。

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ところで、会場の入口近くには、「温州発祥の地」なるものもあった。へえ~!

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その後、県道47号線のアップダウンを南へ走り、島をざっと時計回りに一周するようにしてスタート地点の道の駅に戻った。

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島を一周する幹線道路は予想よりアップダウンがきつかったが、沿道には色々な花が植えられ、眼を楽しませてくれた。

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中でもツワブキは全線に渡って植えられており、どうもこの花を主役にしているフシがある。

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長島観光の最後は、自転車を車に積んで、嫁とその「フラ友」の待つ西海岸の塩見展望所へ行き、「フラ友」とお別れをし、日没を鑑賞。

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夜の帳の降りる中、素晴らしかった長島を後にした。 本日の走行距離:49.9㎞

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