くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

富合町の毘沙門天

夜来の雨が上がって、道路が乾くのを待って午後1時過ぎにクロモリロードバイクで出発し、出水ふれあい通り、中の瀬橋から加勢川沿いの道を西へ。

もやッているのは黄砂のせい

県道182を南下し、雁回山の北麓の木原不動尊へ。

入口に立つ法牛地蔵と

山門の仁王さんに挨拶をして境内に入る。

ここは千葉の成田不動尊、東京の目黒不動尊と並ぶ「日本三大不動尊」の一つに数えられ、2月28日の春の大祭に行われる大護摩供、火渡り、湯立て、湯浴びなどの大荒行が有名。

お不動さんは庶民の煩悩を断ち切り、悩みの海から救い上げてくださるそうなので、念入りにお参り。

境内には「肥後の三筆」とたとえられ、全国に約2000基の仏塔を建てたといわれる豪潮の宝篋印塔が立っている。

この寺院の「奥の院」が雁回山の山頂の手前に建っていて、そこには毘沙門天も祀ってあるというので息を切らして激坂を上る。

奥の院は本堂の不動明王を厚く信仰したという源為朝が築いた城跡に建立されたもので、昭和31年4月の改築以来、相次ぐ台風などの災害でお堂が荒廃し、仏像も老朽化していたが、平成15年に仏像の修復とともに新たに新築された。

本堂内には

本尊・阿弥陀如来をはじめ、観世音菩薩・勢至菩薩・不動明王・毘沙門天の五体がまつられている。

境内には石造りの不動明王、修行大師とともに毘沙門天も立っていて、

周辺にあった石仏を集めてあり、

その中には収集中の馬頭観音や六地蔵の石像も。

木原不動尊を後にして富合町の中心部を通ると、マンホールの蓋は「毘沙門亀甲模様」。

この模様は毘沙門天の鎖鎧に使用されており、その名の通り、亀の甲羅のように固くその身を守ることから、長寿や健康さらには魔除けの意味があり、 財宝や福徳をももたらしてくれる縁起の良い文様とされている。

国道3号線に出て、さらに北上して加勢川を渡る前に左に折れた富合町杉島にある観音寺。

本堂内に入ると、

ここの本尊は如意輪観世音菩薩で、

「脇士として毘沙門天・持国天が安置されている」とネットでは紹介されているが、四天王の「持国天」

と共に祀られている場合には「多聞天」と称するのが妥当。

本尊は聖徳太子の作・脇士は運慶・湛慶父子の作とも言い伝えられているが、管理人さんによれば「江戸末期の作でしょう」とのこと。

また、毘沙門天なら、近くの園通寺が熊本地震で損壊し、祀ってある仏像を預かっているが、それが聖観音に不動明王と毘沙門天、と紹介してくださった。

管理人さんとしばし毘沙門天談話をして観音寺を後にし、川尻を抜けて九州新幹線の架橋沿いに北上し、

白川沿いの道を走って帰った。

本日の走行距離:38.6㎞