家内から正午頃までに帰って来いと言われたので午前8時半過ぎにクロモリロードバイクで出発。
出水ふれあい通りを南下し、画図の田舎道を通って中の瀬橋とめど町橋を渡り、
緑川沿いの道を遡上。
途中、麻生原の金木犀に寄り道。
国の天然記念物となっているこの樹の下には猿田彦大神の石碑と観音堂があり、
中に祀られているのが馬頭観音という事で坂を上ってきたが、
この木彫りの観音様は、お顔は一面で、前頭部の馬の像も明らかでなく、典型的な馬頭観音ではない雰囲気であった。
観音様より気になったのはお堂の中の供物で、通常タイプの大きな瓢箪の横にサイケな色調に塗られていた瓢箪が長さ150mを越えそうな長さでビックリした。
道を戻って安津橋を渡り、甲佐の街中を抜けて、史跡ハントをしながら緑川沿いの県道220号線に入って遡上する。
宮内簡易郵便局から左折し、しばらく坂を上って行くと谷内村の湧水「破魔呑」に到着。
その名は、大昔、ここに居た大きな亀が通行人に悪さをしていたので、甲佐岳にある福城寺の馬頭観音がお坊さんに姿を変えてやって来て、この水を飲み、鉾で一突きにしたという伝説があり、「水を呑んで魔を破った」というのが由来。
そんな訳で湧水の畔には馬頭観音の石像を祀っているけど、
残念ながら顔が損傷を受けていて良い状態ではない。
県内の湧水のほとんどが軟水であるのに、この辺りは結晶質石灰岩の地層のためにかなりの硬水となっているとのこと。
その硬水で口を潤してさらに坂を上り、県道152号線に入り、
水越峠を越えて、甲佐方面へ坂を下る。
途中、県道を逸れ、上の尾地区の観音堂へ。
中には細身の観音様が、
両手は欠けているけれど、頭に馬の装飾を施して優しい表情で佇んでいた。
ここ甲佐は江戸時代後期から明治初期、名馬の生産地として有名で明治11年の記録によると、町全体で2000頭近くの馬が飼われていたという。
そんな訳もあって甲佐町では、多くの地区に馬頭観音が祀られているとのこと。
帰路は緑川右岸を北上して国道445号線に入り、朝来た道を帰った。
本日の走行距離:61.5㎞