くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

芦北周遊

車載で芦北の「道の駅 田浦」まで行き、午前6時半頃サイクリングを開始。

国道3号線の赤松トンネルを抜けて

すぐ県道272号線に右折し、坂を上がって横居木集落に入る。
この集落の公民館はかつての田浦小学校の分校で、昭和時代の木造校舎を再利用している。

その少し先から右に折れて笠山方面へ。

途中から激坂となり、所々自転車を押して上る。「笠山」は別名「牧山」とも呼ばれるように昔はここに細川藩の馬牧場があった。

登山口にある休憩所のような建物には祠があって、

「馬乗りタイプ」の馬頭観音が祀られている。

県道272号線に戻って東へ進み、県道60号線へ右折し球磨川水系の吉尾川沿いに快適に走る。

やがて大尼田川沿いの道に入り、

緩い坂を上って大尼田集落に入ると、路傍に馬頭観音の標柱を発見!

苔むした坂道を上って行くと、杉木立の斜面に鳥居が立っていて、その先に観音堂が建っている。

中には三面八臂の馬頭観音が祀られていた。

思わぬ発見に気を良くして峠を越えて坂を下り、佐敷を散策。

まずは佐敷城跡へ登る。

眺望が良好な城址は

一帯は公園化されていて、百数十基の石仏が立っている。

その中には馬頭観音の姿も見えるとの情報があったが、残念ながら見つからなかった。

ここ佐敷は、薩摩街道と相良往還が分岐する交通の要衝で、宿場町として栄えた街並みを散策。

中心部にある来迎寺の境内には寛永12年(1635)の銘がある六地蔵塔が建っている。

私の知る限り、水俣・芦北地域で唯一の六地蔵塔で、ややユニークな形態をしている。

佐敷城跡の発掘調査で出土した棟飾瓦(鬼瓦)の巨大モニュメントは「日本一の大瓦」とされている。

街はずれの山の斜面にある、西南の役の峰崎官軍墓地も訪問。

心霊スポットとしても有名な旧佐敷トンネルへの登り口には小さな祠が立っていて、

中には鯖大師と馬頭観音が祀られている。

「鯖大師」とは「弘法大師」のことで、Wikipediaによると、こんな伝説がある。

あるとき、旅の僧(弘法大師)が馬に塩鯖を積んだ馬子(今でいう「運送屋」)に出会い、鯖を乞うが馬子は僧を嘲りその願いを拒否する。馬子が去ろうとしたところ、僧が呪歌を唱えると馬が腹痛を起こし苦しみ始める。馬子が謝って鯖を与えると僧は再び呪歌を唱え、馬はもとに戻った。

そんな訳で鯖大師と馬頭観音がセットになって祀られることも多いらしい。

そのまま坂を上って旧佐敷トンネルを抜けようかとも考えたが、ここ出身の同僚に聞くと、「あそこは出ますよ」とのことなので、大人しく海岸線へ迂回。

海辺へ出ると、昨年12月に田浦の海岸で見たと同じような「野坂の浦」の碑が立っていた。

あの短歌は、ここの事を歌ったという説もあるらしい。

その後、鶴ヶ浜海水浴場などを経由して

国道3号線に入り、田浦の街並みに入ってから、芦北町の国登録有形文化財の「赤松館」へ。

ここで開催されている「飾り茶箱と生け花展」に家内も作品を出しているので見に来たのだ。

ちなみに家内の作品は雛人形の箱に装飾を加えたこちらと

茶箱に装飾を加えたこちらの作品。

丁度、昼飯時になり、キッチンカーも来ていたので、

カレー弁当を堪能して帰った。

本日の走行距離:50.1㎞