くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

猿田彦と庚申信仰(前篇)

自転車であちこち走り回っていると、山には山の神様がいるし、

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(高森の上色見熊野座神社)

海には海の神様がいるし、

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(宇城市の永尾神社)

湧水にも、

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(秋津川沿い、中無田熊野座神社の銘水)

湖にも、

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(江津湖畔)

田圃にも、

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(産山村の扇田)

大きな樹にも、

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(宇城市打越の天神樟)

見事な岩にも神様がいらっしゃる。

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(馬見原の夫婦岩)

日本には八百万の神様がおられるらしいけど、古事記によれば、神様にも身分の高い「天津神」と呼ばれる神々と、若干身分の低そうな「国津神」と呼ばれる神々がおられる、とのこと。

天津神と国津神.jpg

その「国津神」の中で、比較的有名なのが、猿田彦。

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古事記では「猿田毘古」と綴るその神様は、「天津神」の天孫降臨の際に、

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天照大御神に遣わされた邇邇芸命(ににぎのみこと)を道案内した国津神で、それ故、「みちびきの神、みちひらきの神」として祀られ、様々な人や物事を幸福へと導く神様として崇められている。

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(西区松尾町の若宮神社)

熊本の多くの神社でも猿田彦が祀られているが、

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(熊本城稲荷神社)
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(春日神社)

その最たるものは山鹿市の大宮神社で、本殿の裏には40余りの猿田彦が所狭しと祀られており、

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その数は九州一と言われる。

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また、神社以外では道祖神として、集落や道行く人々の安全を守ってきた。

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(甲佐町西寒野では六地蔵塔と一緒に)
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(金峰山の面木の路傍)
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(東区長嶺西の路傍)

さらに、猿田彦は中世以降、庚申信仰との関わりを深めて行く・・・(後篇へ続く)。