9月に入ったとは言え真夏日の予報なので早起きして、午前5時半過ぎにクロモリロードバイクで出発。 明午橋を渡って県道1号線に入り本妙寺の坂を上がって、
直下の住宅の建設工事も終わりそうで、気になっていた眺望も「ギリギリ、セーフ」と言うところか? その後も有明海方面の眺めを愉しみつつ、
実山のループから広域農道のアップダウンを走り、玉名市に入り、桃田運動公園へ。
ここは体育館や陸上競技場、野球場などのスポーツ施設だけでなく、玉名市出身の彫刻家・町田忠一氏による作品「翔」、
「駆」、
「遊」
のモニュメントなどにより、芸術的な空間も演出しているが、何と言っても人目を引くのは園内の小高い丘の上に築かれた展望台の「玉名展望館」。
鹿児島の建築家・髙崎正治氏の設計によるもので、3層から構成され、地上部分は、人々が触れ合う場としての「地の座」。
輝く3本の矢は玉名の発展を寓意しているそうで、 複雑かつ不思議な環
展望台の総工事費:1億4500万円はいくらなんでも高過ぎじゃ?と当初は思ったけれど、階段を上る毎に童心に戻ってあちこち探検をしたり、
「ゼロの空間」で小宇宙を感じたり、最上階からの景色を楽しんだり、
膨大な総工事費もそんなに高くないように思えてきた。 玉名市のホームページによれば、この建築物は、「くまもとアートポリス」の事業として建てられたとのこと。 「くまもとアートポリス」とは建築や都市計画を通して文化の向上を図ろうというコンセプトで実施されている熊本県の事業で1988年から行われている。当時知事を務めていた細川護煕は、高度経済成長によって画一的になってしまった日本の町並みを反省し「熊本らしい田園文化圏の創造」を目標として掲げ、後世に残し得る文化を熊本県で実現させることを目指し、一番最初に建てられた熊本市北警察署(現・熊本市中央警察署)を皮切りに、
これまでに100を超えるものが各地に建てられている。 サイクリングの時に見かけたものでは、三角港フェリーターミナル、
さて、県のHPやWikipediaによれば、公共建築は、競争入札により設計者を決めることが通常であるが、くまもとアートポリスにおいては、設計者の選定については、県が任命している「コミッショナー」と呼ばれる人物(現在は建築家の伊東豊雄氏)に全権が与えられるという特殊な制度を取っており、これが最大の特徴となっている。 グランドデザインは持たず、個々の建築については各設計者に任される。民間施設の参加も可能であるが事例は少ない。これにより作られた施設自体には「K.A.P.」の銘板が埋め込まれ、設計者や施工者が明記されている。
上記のコミッショナー制度により、著名な建築家を招いたり、また若手の建築家に公共建築に携わる機会を与える登龍門的な役割を持ったりと、日本において建築を志す者にとって、熊本県は東京・大阪などの大都市とともに、無視できない地域となっている。 海外、特にアジア各国から高い評価を受けている一方、「生活を無視したデザイン重視の計画である」などの批判も多い。 そう言えば、馬見原橋の歩道は非常に歩きにくかったし、
色々と批判もあるようだけど、「玉名展望館」のアートを十分に堪能した後は、近くで偶然見つけた「桃田の六地蔵」を写真に収め、
県道167号線、113号線を走り、県道191号線で玉東を抜け、県道113号線で菱形へ。 県道32号線とゆうかファミリーロードを走り、