くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

アースバッグハウス見学ライド

先日、みきたかさんのブログで、宇土半島の「サイハテ村」の写真の中に気になる建物があった。

サイハテ村.JPG
(「SAIHATE」のHPより)

というのも、去年の春頃から金峰山の西側、「ナルシストの丘」の下の方にも

DSC09211.jpg

同じような建物がいつのまにか建っているのに気付いていたからだ。

DSC09209.jpg

調べてみると、その家は「アースバッグハウス」と呼ばれるもので、専用の土嚢袋(アースバッグ)に「土・砂・砂利・石灰・セメント・水」などを混ぜた物を詰めて、円を描く様に置き、それをドーム型に積み上げて造っているらしい。アースバッグと中に詰める土などに、外装の窓やドアだけで造れるので材料費があまり掛からないらしい。壁は30~40cmの土壁なので室内は夏涼しく、冬暖かいのが特徴だと言う。

ワークショップ.jpg

直線が多い日本の建築物に比べると曲線が多く、個人的にはガウディの作品を思い出してしまう。

グエル邸.jpg
(グエル邸)
カサ_ミラ.JPG
(カサ・ミラの屋上部)

アースバッグハウスの歴史はまだ浅く、イラン生まれの建築家Nader Khalili(ナダー・カリリ)が提唱、発表した物。熊本では「土芸」と言う建築会社が施工をしていることが判った。 そこで、建築士でもあるBenbowさんを誘って、市内にある2か所のアースバッグハウスを見て廻ることにした。 日の出前、東バイパス・北バイパスを走っていると、口の中がジャリジャリしてきて、「これはひょっとして・・・」と思い、見晴らしのよいところで東の方を見ると、どうやら阿蘇の噴煙がこちらの方へ向かって流れてきている。

DSC01384.jpg

職場で用事を済ませ、高速沿いを走って、午前9時過ぎに植木小学校近くの郵便局の前で待ち合わせ、まずは近くにあるヨガスタジオ兼住宅を、オーナーさんの許可を得て外から見学。

DSC01394.jpg

こちらはオーダー住宅だそうで、土芸建築の他、新建材やドーム屋根など様々な方法を駆使している。

DSC01395.jpg

Benbowさんによれば、アウテリアにも色々と工夫が見られ、こだわりのお宅らしかった。

DSC01392.jpg

植木からは田原坂ニュータウンを経由して、

DSC01396.jpg

木留から吉次峠を越えて

DSC01399.jpg

金峰山の西側へ廻り、ナルシストの丘の近くの「のんねむ」へ。

DSC01405.jpg

ここは、有明海の絶景を眺めながらデイキャンプや宿泊などを楽しめる施設で、

DSC01406.jpg
DSC01413.jpg

事務所兼共有施設の他、

DSC01423.jpg

宿泊施設がふたつで、

DSC01426.jpg
DSC01419.jpg

もうひとつ建築中。

DSC01421.jpg

アースバッグ工法をふんだんに使用し、タイルなども使ってインテリアも外装も遊び心に溢れている。

DSC01408.jpg
DSC01409.jpg
DSC01411.jpg
(壁の内部の「アースバッグ」が剥き出しにしてあるのが面白い)
DSC01412.jpg

ここの経営者が「土芸」の経営も兼ねておられるそうで、ここに住む前は例の「サイハテ村」に住んでおられて、そのこアースバッグハウスも作られた、とのこと。また、アースバッグハウス建築体験のワークショップもここで定期的に催しておられる。 何よりこの日は好天で、普賢岳を彼方に見ながらの野外活動は、さぞや楽しかろうと思いながら、のんねむを後にした。

DSC01404.jpg

路傍の無人販売の蜜柑を購入し、

DSC01403.jpg

ナルシストの丘に立ち寄ると、もう一軒、眺望の妨げになりそうな住宅の建設が始まっていた。

DSC01433.jpg

そうこうしているうちに昼飯時になってしまったが、このところデイキャンプマニアになっているBenbowさんはバーナーとうどんを持参なので、こちらは優峰フルーツラドでたまたま余っていた仕出用の弁当を運よくゲットし、Benbowさんのご友人の工務店兼農機具修理店の事務所で、さっき見てきたアースバッグハウスの感想など話ながらいただく。

DSC01434.jpg

その後、峠の茶屋を経由して市街地に下り、本妙寺参道のセブンイレブンでBenbowさんと別れて帰った。

DSC01436.jpg

本日の走行距離:52.2㎞

アースバッグハウス走行図.JPG