クロスバイクのリアホイールをグリスアップ
自転車のグリスアップは、ネジの固着防止、ベアリングを使った回転部分の性能維持のために行う。自転車に乗り始めて4年ほど経ち、ひと通りのメンテナンスは大体経験したが、まだこの「グリスアップ」はやったことがない。
昨年末、通勤用のクロスバイクのリアホイールを交換し、不要となった古いリアホイール。「グリスアップの練習」と思って、分解してみた。
ベアリング部の蓋に相当する「玉おし」にスパナをかけ、「ロックナット」にもスパナをかけて緩め、「玉おし」と「ロックナット」を取り除き、 シャフト(軸)を抜くとベアリグボールが見える。ベアリングボールは9個。反対側のフリーハブ部にも同様に9個あり、合計18個をピンセットで取る。汚れたグリースをディグリーザーで洗い、はずしたシャフトやナット、玉おしなども同様に洗浄する。
そして、10mmの六角レンチを使って、「カセット取付ボルト」を外し、壊れたフリーハブも外す。壊れたフリーハブを分解してみようとしたが、手がかりがなく、諦めた。
・・・と、ここまでが昨年末の作業。
さて、このリアホイール、埋め立てゴミに出すのも、もったいない。
ベアリングのボールも傷がついていないし、壊れたフリーハブを取り替えて、非常用のリアホイールとして再生することにする。
ネットで調べると、「サイクルショップ・ナンバーワン」という店がシマノのスモールパーツをネジ1本から通販してくれるらしい。壊れたフリーハブの部品を注文すると、感じのよい対応で、約1週間で手に入った(1600円+送料500円)。
部品が揃って、早速グリスアップを開始する。グリスは以前買っておいた「万能グリース」を使用。ベアリング部とシャフトの部にグリースを塗り、元通りにすればよい。
ネットで調べるとベアリング部へのグリースを入れる際には専用の注入器具や注射器などを使用するようだが、持ち合わせがないので、ベアリングボールをグリースまみれにして入れることにする。
9個入れたら、ゆっくりひっくり返して、フリーハブ側のベアリング部にもグリースまみれのボールを入れて行く。
シャフトにもグリースを塗って挿入し、玉おしナット、スペーサー、ロックナットをかませ、いよいよ最大の難関の「玉あたり調整」。
左右の玉おしナットが左右のベアリングボールを押す具合の調整なのだが、これが緩すぎると、シャフトがガタつく。
締めてゆくと、ベアリングの回る感触が「スルスル、ヌルヌル、コロコロ、ゴリゴリ」と変化して行き、ついには動かなくなってしまう。ベストな玉あたりの状態は『ヌルヌルに限りなく近いコロコロ』らしい。
試行錯誤を繰り返し、何とか『ヌルヌル』と『コロコロ』の間あたりに調整することができた。
ギターの調弦に似ている。
この際、左右のシャフトの余りの長さを同じくらいにしておくことも大事だとか。
クイックレリースシャフトを挿入固定して作業を終了。
難しそうで敬遠していたリアハブの「グリスアップ」。やってみると意外と単純な作業で、それほど難しいことではなかった。