くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

スポークプロテクターについて

昨年末、通勤用のクロスバイクの後輪軸の部品が不良となり新しいホイールと交換した。その時、交換しそこなった部品がひとつ。
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どういう部品かというと、後輪のギア(スプロケット)とスポークの間に置かれ、
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チェーンが車輪側に外れギアとスポークの間に挟まってスポークを傷つけたり、車輪が動かなくなって重大な事故に繋がらないようにするもの。日本では「スポークプロテクター」と呼ばれている。 そんなありがたい部品なのに、私がこれまで買った2台のロードバイクには、どちらにもついていない。路上で見かけるロードバイククロスバイクなどにもほとんどついていない。調べてみると、「ギアの調整をきちんとしている自転車では必要ない」と書いてある。 わたしの買ったクロスバイク(MIYATAのZone Street)にはどうしてついていたんだろう?と不思議だったが、色々調べてみると、どうも、米国市場を意識した製品だったという結論に達した。 『米国ではCPSC (Consumer Product Safety Commission :消費者製品安全委員会) という機関が消費者製品安全法(Consumer Product Safety Act)に基づいて1972年に設立された。消費者が使う1万5千以上の製品に関し、火災、電気的、化学的または機械的危険から消費者を保護する活動をしている。具体的には、製品の安全規格の制定(自転車および自転車ヘルメットについても制定している)、製品のリコールの受付、製品の潜在的危害に関する研究並びに消費者への情報提供および教育など。』、という。 米国では、このCPSCが、外装ギヤの自転車の販売の際はスポークプロテクターの装着を義務付けている。 現に2008年には、Cannondaleの「6シリーズ」がスポークプロテクターを付けずに販売された、ということで約1300台がリコールの対象とされた。
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さらにCPSCの自転車に関するregulationを見ていると、リフレクター(反射板)についても触れてある。
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わたしのクロスバイクはこのリフレクターの基準を全てを満たしていた(ペダルは昨年壊れたので、リフレクター無しのものに交換したが)。 ちなみにスポークプロテクターは米国では"spoke protector disc"が正式名称。米国のサイクリストの多くはこの"spoke protector disc"を「無用の長物」と考えており、"pie plates","dork discs", "nerd coasters", "Minneapolis Frisbees","45rpm singles", "idiot pucks" and "moron shingles"等とひどい呼び方をしている模様。 そこで、残ったスポークプロテクターは、ヒビが入っていることもあり、ゴミ箱の中へ・・・。