くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

ヒリヒリ予防にシャーミー・クリーム

排泄の話題が先日終了したばかりなのに、今度はお尻の話題で申し訳ない。 わたしはロングライドに出る時は、お尻に「オロナインH軟膏」を塗っていた。その前は「白色ワゼリン」を塗っていた。というのも、80kmくらいを過ぎると、お尻がヒリヒリしてくるからなのだ。 ワゼリンもオロナインも、ネットで「使っている」と言う人がいたので、使ってみたが、確かに良く効いた。 半年ほど前に購入した「オロナインH軟膏」30gをそろそろ使い切ってしまうので、大英帝国の自転車用品通販サイト、CRC(Chain Reaction Cycle)に小物を色々注文した際に、送料無料の金額合わせ(50ポンド:7000円くらい)のために、アソスのシャーミークリームを購入。
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この「シャーミー・クリーム」、綴りをみると「Chamois Creme」となっている。スイス製だからフランス語で書いてあるのか?それなら、「シャモア・クレム」と発音する(フランス語では単語の中の" oi "の部分を例外なく『ォア』と発音する)のが本当だろうが、「シャーミー・クリーム」はあんまりだろうと調べてみると・・・ 「Chamois」というのは、もともとヨーロッパのアルプスやピレネーに生息する山羊で、
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その皮は柔らかく、「シャモア革」あるいは「セーム革」
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と呼ばれ、陶器、家具、楽器などの汚れ落とし・艶出しに使われていた。(現在流通しているセーム革のほとんどは「Chamois」以外の鹿、羊、山羊などの皮。) アメリカでは「Chamois(シャモア)」の発音が面倒なので、「シャミー」と呼ばれるようになり、綴りまでもが「Chammy」あるいは「Shammy」と表記される場合さえある。 一方、「シャモア革」は自転車用のパンツの股の部分にも使われるようになり、その部分のことも「Chamois」と呼ばれるようになった。そして、サドルによる股ずれ(saddle sore)予防と、「シャモア革」の品質保持のために専用のクリーム塗るようになり、そのクリームを「Chamois Cream(シャーミー・クリーム)」と呼ぶようになった。 ご承知のように、現在のレーパンの股間の部分には「シャモア革」などは使っていないが、ロングライドに伴う股ずれ防止のために塗るクリームの事を総称して「シャーミー・クリーム」と呼ぶようになったらしい。 さてわたしが所有する「シャーミー・クリーム」類。
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一番右側の白色ワゼリンは汎用の軟膏容器に入れてある。
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白色ワゼリンは皮膚保護作用があるが石油から造られるためか、べとつき感が強く、パッドがツルツルになって、洗濯しても「ツルツル感」がとれなくなってしまった。アメリカのサイトでは、「ワゼリンは、パッドの劣化を招く恐れがあるので使うべきでない」と書いてある。 真ん中のオロナインH軟膏の主成分は消毒・殺菌作用のある「クロルヘキシジン」で、軟膏基剤にやはり白色ワゼリンが使われている。そのためか、はやりべとつき感がある。 さて、日本では作っていない「専用シャーミークリーム」であるが、海外の通販サイトではスイス製の「アソス」のものの他、「Chamois Butt'r」
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や、「Udderly Smooth」
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のものがよく売れているらしい。 「シャーミー・クリーム」の一般的な成分は、皮膚保護作用のある基剤に、抗炎症や抗菌作用のある物質、清涼感のあるメントールなどで、天然由来、特に植物由来のものにこだわっている製品が多いようである。 ちなみに気になる値段であるが、白色ワゼリンが50gで270円(グラムあたり5.4円)、オロナインH軟膏が30gで390円(グラムあたり13円)、アソスのシャーミークリームが140mlで1380円(1mlを1gとしてグラムあたり9.9円)であり、なんと、オロナインH軟膏が案外高い!ということになる。 一方の、パッド(「Chamois」)の方であるが、最初に買ったパールイズミのインナーパンツ、
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次に買ったAssosのビブショーツ
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今年購入したビブショーツ
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と、見た目も肌触りも向上してきているが、今後もロングライドの際には「シャーミー・クリーム」を塗り続けたい。 あたらしく買ったアソスのシャーミークリーム。先日の「三度目のラピュタ」の際に使用したが、「べとつき感」はほとんどなく、メントールの清涼感も相まってなかなかよろしい。 言い忘れたが、このシャーミークリーム、パッドに塗ってもよいが、通常はお尻の方に塗る。そして、その塗っている姿は、たとえ嫁さんにでも見せたくはないものである。