くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

甲佐の磨崖仏と水神

本日は色々と用事もあるので軽く甲佐まで早朝サイクリング。

朝6時過ぎにクロモリロードバイクで出発し、出水ふれあい通りから画図の田舎道を走り、中の瀬橋、

めど町橋を渡って、

緑川左岸の道で甲佐へ。

甲佐町の有安(ありやす)と船津を繋ぐことで「安津(あんしん)橋」と名付けられた橋の左岸一帯には「熊本甲佐総合運動公園」が整備され、

昨年末から管理棟周辺の大規模な嵩上げ工事が行われ、

管理棟裏の崖にある「摩崖の五輪塔と梵字の塔」がどうなったか心配していたが、おそらく相当なお金をかけて、きちんと保存されていた。

ここは阿蘇の火砕流の地層が緑川に浸食されてできた溶結凝灰岩の崖で、そのために文字や絵を彫り込み易かったらしく、15世紀ごろに刻まれたものと考えられている。

向かって左側に彫られた五輪の塔は地、水、火、風、空を表す方、円、三角、半月、団形石で彫られており、このような摩崖の五輪の塔は珍しい。

その右側に刻まれた摩崖碑の

上半分には阿弥陀如来、勢至菩薩、観世音菩薩を表す梵語が刻まれているらしいが風化でよく判らない。その下には文字が記されているがこれも風化で読み取れないが、左の五輪の塔とともに、供養のために彫られたものと思われる。


次に安津橋を渡って、さらに東へ進むと、山裾にある立岩神社に到着。

この神社の御神体は二つの大きな自然石で、由緒によれば、大きい方を男岩(高さ約10m、横7.6m)、

少し小さい方を女岩(高さ約7m横3.9m)と呼んでいて、

男岩の方が「水分大神(みくまりのおおかみ)」、女岩の方が「罔象女神(みづはのめのかみ)」として、祀ってある。

ともに水の神であり、その昔、緑川は甲佐に入る所で二手に分かれ、一方の川岸であったここに緑川第一の水神を祀った、とのこと。

もうひとつの緑川の右岸から川上方面へ

また、この立岩神社の裏手は県道152号(稲尾野甲佐線)の切り通しになっている。


この切り通しには昭和39年まで熊延鉄道が通っていて、その切り通しの工事が丁度100年前の大正12(1923)年に行われている。

甲佐町のHPより

県道152号から国道443号線に出て、糸田からは県道36号線、県道106号線、国道445号線を北上し、中の瀬橋からは朝来た道を戻った。

本日の走行距離:45.0㎞