昼過ぎから珈琲豆を買いに行ったついでに、
クロモリロードバイクで出水ふれあい通りから国府周辺の狭い路地を廻った。
その国府は、文字通り、「国府」が置かれたところである。
「国府」は、奈良・平安時代の律令制における地方政治の中心で、肥後の国では時代によって託麻(中央区国府)、益城(南区城南や益城町古閑など諸説)、飽田(中央区二本木)の三カ所の変遷があったとされている。
八王寺通りの狭い路地を入った所にあって、
境内に「子育て地蔵」が祀ってある「三宝大高神」。
神風連の変とも所縁のあるこの小さな神社付近を中心として、220m四方の敷地に南門、中門、西殿、東殿、正殿などの建物からなる「国府」が置かれていた。
そして、その南東には仏教により統治を行なう目的で、「国分寺」や「国分尼寺」が建てられた。
出水ふれあい通りに面する熊野座神社の境内には国分寺の七重の塔「礎石」が置かれている。
近くにある「国分寺」は、名前は同じであるけど、川尻の大慈禅寺が享禄年間(1528~1532年)に禅寺として再興したお寺とのこと。
さて、熊本では地名の「国府」を「こくぶ」と発音し、
「こくふ」と発音するのは「熊本国府高校」だけである(多分)。
「国府」を「こくぶ」と発音するのは、「国府」とペアに建立された「国分寺」による影響があるらしく、熊本では電停の「国府」は「国分」と書いていたそうで、
同様の混同は、「おはら節」でも有名な鹿児島をはじめ、各地にあるらしい。
約1時間のポタリングの後は挽きたてのグアテマラを堪能しながら託麻の「国府」を想像してみた。
本日の走行距離:9.9㎞