早寝早起きをして電気自動車にクロモリロードバイクを詰め込み、阿蘇市波野へ。
波野支所前の「ふれあい公園」に駐車して朝6時過ぎにサイクリング開始。
まずは近くにある「知事さんの塔」へ。
明治3年(1870)7月17日、細川護久知事は、人々の生活の安定を図り、減税と夫役(ぶやく)(労働)の免除を敢行した。人々は大いに喜び、「知事の塔」を建立して知事への感謝の気持ちを表した。
同様の「知事の塔」が阿蘇市内でも5基建てられている。
そこから少し坂を上って楢木野の「乳の木」へ。
イチョウの木は、老木になると幹や大枝から円錐形の気根状突起を生じることがあり、
これを「イチョウの乳」と呼び、県内のいくつかの神社でも同様な「乳の木」が見られる。
その木陰には馬頭観音が祀られている。
近くに立つ解説板によれば、波野では馬頭観音のことを、牛馬の神が宿るとされ広く信仰を集める菊池の鞍岳に因んで、「鞍岳さん」と呼ぶらしい。
ちなみに、「産山村史」によれば、お隣の産山村でも馬頭観音や自然石を「鞍嶽山」と呼んで祀っている。
そう言えば、先日訪問した、「小里鞍嶽山」は「小里の馬頭観音」の意だったのかも、と想像した次第。
県道214号線に入り、西へ走って国道57号線を跨いでミルクロードに入り、しばらく進むと、北坂梨の牧野の杉木立に3基の馬頭観音。
畜産業に従事する農家が減って来て、牧野で牛馬を守ってきた馬頭観音もいつしか打ち捨てられるようになってきたため、ここに合祀した、とのこと。
さらに東外輪山のミルクロードを北へ走っていると雲行きが怪しくなってきた。
ヒゴタイロードに入り
産山村に入って、少し盛りの過ぎたヒゴタイを見ながらさらに東へ進み、
産山村役場を経由して家壁(やかべ)集落にある六地蔵を久しぶりに訪問。
その時にはまったく気にも留めなかったが、その近くにも馬頭観音。
県道216号線をさらに東へ進んだところで一時小雨がパラついたが、脇道に入ってさらに東へ進み、大分県に入るころには薄曇りとなってきた。
菅生を経由して荻町に入り、
さらに東へ進み、
馬背野(ませの)の峠にある「高鼻公園」へ。
遊歩道を進んでゆくと馬頭観音の巨大な像が建っていて、
さらにその足元には無数の馬頭観音像が所狭しと並んでいる。
由緒らしいものがないので誰が何の目的で建てたのかは謎であるが、「馬頭観音千体供養塔」というのが正式名称みたいで、ざっと勘定してみたところ、本当に千体ありそうな感じ。
ただ、これらの馬頭観音像は叩いてみると石像ではなく樹脂製で、重厚さに欠けるのは否めない。
目的としたものを見終えて、県道135号線を西へ上がり、荻町の市街地を抜けて、さらに西へゴチャゴチャと坂を上がって
やがて熊本県に入り、無事、波野へ帰還。
本日の走行距離:59.1㎞