くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

「河内晩柑」原木ライド

この夏、天草の親類から「あまくさ晩柑」が多量に送られてきた。

(これが3箱目)

最初の段ボール箱に100円ショップの「オレンジカッター」という皮むき器が同梱されていて、

これがなかなかの優れもの。

特に、白い本体の溝には鋭いカッターが埋め込まれていて、


バラバラにした晩柑の房を溝にスライドさせると

薄皮を切るのがすごく楽になって、

毎日数個分の皮むきをして、

冷蔵庫で冷やしてさらに美味しく家族でいただいている。

そんな「あまくさ晩柑」だけど、その「晩柑」の原木が熊本市西区の河内町に残っていて、熊本市指定の天然記念物となっているようなので、探索に行った。

台風の影響で早朝までにわか雨が降っていて、路面が乾き出すのを待って午前8時頃クロモリロードバイクで自宅を出発。

新屋敷を抜けて明午橋を渡り、

藤崎八幡宮の参道から県道1号線に入り本妙寺の坂を上がる。

鳥越峠では大将陣の棚田をチェックの後、

西へ坂を下り、

追分からは県道1号線をさらに下って、

河内町に入る。

(ここでも川祭りの「藁苞(わらづと)」を発見!)

晩柑の原木が残るのは蜜柑農家の西村氏の宅地内とのことなので、見ることができるか心配だったが、幸いというか、おとなりが墓地だったので、そこから拝見。

この原木は町内の他の地に自生していたものを、ここへ移住の際に旧宅から移植したもので、親樹が何であるか不明だが、文旦(ブンタン)の血を引く品種と考えられている。

昭和10年に当時の村の農会長さんがこの樹に注目し、県の果樹研究所が調査を行った結果、晩生種として優れていることが判明し、村名に因んで「河内晩柑」と新たに品種名が付けられ奨励され、県内外で栽培されるようになった。

天草周辺で生産されるものは「あまくさ晩柑」、鹿児島では「サウスオレンジ」、愛媛県では「ジューシーオレンジ」や「 美生柑(みしょうかん)」、高知県では「夏文旦」や「土佐文旦」などの商品名で出荷されており、和製のグレープフルーツとして好評とのこと。

ちなみに、「和製グレープフルーツ」と言えば、グレープフルーツにはフラボノイドやクマリン類がたくさん含まれていて、高血圧薬の一部(わたしめが内服している「アムロジピン」など)とは相性が悪く、同時に服用する薬効が増強して危険と言われているが、この「晩柑」の果肉にはフラボノイドやクマリン類がほとんど含まれていないので、「高血圧のお薬を服用中の方でも、安心してお召し上がりいただけます」とのこと。

さて、河内晩柑の原木を観察していると色付いた実の周りにはまだ青々とした果実が数多く見られるが、これらの果実は今年4月下旬頃に咲いた花が実になったもので、あと約一年間この樹にぶら下がってゆっくりと成熟して行く。

晩柑の原木を鑑賞後は国道501号線に入り、有明海を見ながら海岸線のアップダウンを走り、

近津、百貫、小島を経由して高橋からはいつものように坪井川沿いの道に入り、

二本木からは白川沿いの道を走って帰った。

本日の走行距離:42.3㎞