くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

南郷谷・馬頭観音めぐり

先日に引き続き、車載でのサイクリングに出かける。

今回は南阿蘇の「道の駅久木野」に駐車して、午前6時半頃からクロモリロードバイクでサイクリング開始。

先ずは中松経由で旧道に入り、

緩い勾配を上って白川水源へ。

ここにある白川吉見神社の境内には御堂が立っていて、

その中に馬頭観音が鎮座しているはずだったけど、

どうみても観音様の姿はなかった。

残念ながら「馬頭観音・あるある」。

さらに東へ進んで高森町に入り、湧水トンネルを経由して中坂峠へ坂道を上る。

峠の少し手前の路傍に馬頭観音の標柱が立っている。

「中坂」は、かつては「千穂坂」と呼ばれた難所で、この峠道を行き来する牛馬の難渋を観て、その安全を祈って阿蘇家家臣の今村源助惟末が正徳五年(1715年)に建てた。

なかなかクオリティーの高い馬頭観音であった。

坂を下って県道28号線に入って、

快調に西へ走り、

一旦、道の駅に戻って、装備を整えて再スタート。

県道39号線の通称「グリーンロード南阿蘇」、またの名を「ケニーロード」を上がる。

駒返峠の登山口のところの

湧水の横に山の神と馬頭観音が石祠に祀ってある。

この山の神と

残念ながら顔が損傷している馬頭観音は、

以前は斜面の上の城山の周囲に祀ってあったが、参拝に不便なため、明治中期に村の牧場に移され、その後、平成4年にこの地に移されたという。

次に、道を戻って、左折し、メタセコイアの若葉が眩しいグリーンピア南阿蘇へ。

ゲートをくぐってアスペクタ方面へ右折し200メートルほど進むと左手に山の神と馬頭観音が祀られている。

この馬頭観音は明治十四年に現在のグリーンピア南阿蘇の南側の山の斜面の岩屋に建立され、昭和三十年代まで牛馬を見守って来たが、戦後、将来の利便性を考慮して昭和24年の4月にこの地に移された。

その後、ここはグリーンピア南阿蘇の開業に併せ、細川県政の眼玉のひとつとして世界最大級の野外イベント施設のアスペクタが造られた。
そのオープニング・イベント(昭和62年7月)に5万人の観衆が集まったが不幸にも豪雨に見舞われた。村人は、大きな音が嫌いな山の神の怒りと信じ、その怒りを鎮めるために馬頭観音と併せて山の神を祀ったと言う。

その時、県外からの有志により馬頭観音の梵字を刻んだ五輪塔も建てられた。

かくして、その後のアスペクタイベントは嘘のように好天に恵まれるようになった、とのこと。

その後、「夢しずく」を経由して坂を下る途中で左に折れ、「南阿蘇カントリークラブ」の南側の道を上ったり下ったりしながら進み、熊本地震で損傷を受けた35体目の放牛地蔵を経由して、

「鳥の小塚公園」へ。

丘の上の石祠には、

家庭の幸福と繁栄を見守る地蔵菩薩と、牛馬の安全を見守る馬頭観音が祀られている。

公園からの眺めを堪能し、

さらにアップダウンを繰り返して外輪山の中腹を走り、いよいよ本日のラスボスへ。

数年前に一度、家内と来て、その時は道が分からず途中で断念したが、先月、1008さんが奥さんと見事というか、サラッと到達していたので、再チャレンジに来たのだ。

ここで持参の運動靴に履き替え、

石ころだらけの急な斜面を意気込んで上って行ったが、倒木の先から再びコースを間違えて別の岩山に迷い込み、一時は泣きそうになったけど、「確か、左の方へ・・・」とコース変更して、何とか鎖場までやってきた。

1008さんのアドバイス通りに、朽ちた丸太には乗らないように注意しながら鎖場を過ぎると、あっと言う間に風穴に到着し、

念願の馬頭観音とご対面。

風穴でしばらく野鳥の声を聴いて下山(といっても登山口まで距離にして100メートルちょっとくらい)。

観音桜の展望所で中央火口丘や

南郷谷の眺めを愉しみ、

坂を下って県道28号線を走って道の駅へ。

道の駅のレストランで少し早いランチをとって帰った。

本日の走行距離:46.8㎞