くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

泗水町巨樹めぐり

このところ雨だったり、所用があったりでなかなかサイクリングに行けないので、今朝は6時過ぎに家を出て、

土曜の午前中の仕事を早めに切り上げ、職場からサイクリングをスタート。

県道37号線を北へ走り、合志市を抜けて菊池市泗水町に入り、田島から右折して

豊水の高江集落の外れにある六地蔵に挨拶。

ここはには石幢タイプと、

板碑タイプの六地蔵が並んで建っているが、

板碑タイプの方は風化により地蔵の輪郭が数体分かる程度。

その後、合志川右岸を走り、泗水中学の校門近くに生えている「相生の椋と榎」へ。

椋と榎の巨木が連理しているとの事だったが、どうも1本しか見当たらない。

帰ってからネットで調べると、平成16年の台風で榎の主幹が折れて枯れてしまい、椋だけが残っているとのこと。

そこから最寄りの橋が工事中で遠回りして対岸の福本八幡宮へ。

樹齢700年と推定される大楠が本堂に覆いかぶさるようにそびえている。

案内板によれば、この巨木には「夜泣貝」が住んでいて、夜泣きする子の枕下に貝を入れ、治れば元の樹に戻さないといけないらしい。

この貝は、陸貝の一種で、正式には「キセルガイ」という名で、「貝」というよりはカタツムリやナメクジの仲間らしい。

このように「キセルガイ」を「夜泣貝」と呼んで子どもの夜泣き対策に使う風習は熊本だけのもので、わたしが知っているだけでも菊池市の松尾神社、益城町の津森神社、阿蘇市の宮路神社、西原村の白山姫神社、御船町の四宮神社、熊本市では北区の弓削神社、南区十禅寺の日吉神社などでも同様の風習がある。

ちなみに、この大楠での「夜泣貝」の生息状況を5分ほどあちこちで調査したが、残念ながら発見できなかった。

そこから六地蔵の立つ福本集落を抜けて、

菊池川沿いを走り、泗水町富納の菅原神社へ。

先日、母の日にレストランで食事をしたらテーブルに牡丹の花が飾ってあったので、

本日はここに牡丹の花を見に来たのだ。

といっても生花ではなく、ここの本堂の天井絵の中の牡丹。

その他の絵も良く描けていて、本堂内に仰向けになって、しばし堪能。

そしてもう少し東に走って合志川を渡り、最後に訪れたのが、住吉集落の「宣頓寺の大椋」。

樹齢800年以上と推定される大椋は、低地の上に周囲の住宅により台風の害にも守られているらしく、今も樹勢が盛んな様子。

宣頓寺は合志一族の菩提寺だそうで、樹の近くには竹迫(たかば)城落城後に没した合志親賢の逆修碑や、その翌年に没した息子・合志高重の供養碑や五輪塔などがたっている。

また、真新しい堂宇には本尊として貞享4年(1687)作の木彫地蔵菩薩坐像と、室町時代作と伝わる韋駄天像が納められていた。

泗水町のポタリングを愉しんだ後は県道316号線を南下し、光の森を抜け、豊肥線沿いを西へ走って帰った。

本日の走行距離:通勤分も合わせて約48㎞