クロモリロードバイクを電気自動車に積み込んで、家内と日奈久へ行き、家内が散策と温泉を楽しむ間にこちらはライドを愉しむプラン。 途中、八代港のところにある「刀削麺の丸新」に寄って、スープ刀削麺と
ネギ味噌ラーメンを交換しながら堪能し、
デザートはいつもの杏仁豆腐。
その後、麦島を経由して、景勝地・水島へ。
日本書紀によると、ここを訪れた景行天皇が食事をする際に小左(おひだり)という者が天地の神に祈ったところ、水が涌き出たとされる神秘な場所。
奈良時代にここを訪れた皇族の長田王(ながたのおおきみ)が「聞きし如まこと貴く奇しくも神さび居るかこれの水島(人の言うように、貴く不思議にも神々しく見えることよこの島は)」と詠んだ歌が万葉集に選ばれている。 水島の近くに整備された「万葉の里公園」の一角に立派な歌碑が建っている。
ちなみに万葉集には約4500首の歌が収められているそうだけど、熊本の自然が詠まれているのは2首だけで、もうひとつの歌も同じく長田王が詠んでいる。長田王が水島に到着する前の船出の際に詠んだもので、芦北の御立岬の近くの入り江に歌碑が建っているそうなので、それを見にゆくことにする。 日奈久の温泉センター「ばんぺい湯」に車を停めてロードバイクを降ろし、家内と別れてサイクリング開始。
国道3号線を南に走ると間もなく、気になる案内板を見つけてちょっと寄り道。
このところ「年寄りイボ」がさらにあちこち増えてきたので、困った時の神頼み。
国道3号線に戻って、さらに南下し、「肥薩おれんじ鉄道」の肥後二見駅の所から県道254号線に入り、線路沿いの道に入って時折天草の山々を眺めながら、のんびりとペダルを漕ぐ。
やがて海岸線から離れ、アップダウンを繰り返しながら山肌を縫うように走る。
山道の木立を抜けると、景行天皇に所縁のある御立岬の公園に入り、
展望を愉しみ、
坂を下ったところが「野坂の浦」。
景行天皇が熊襲征伐の帰りに、この入江で休憩し、岬を「お立ち」になったと言われており、長田王も景行天皇にあやかって、ここから舟を出した。
入江に沿う道路の脇に、万葉歌碑が建っている。
葦北の野坂の浦ゆ船出して水島に行かむ波立つなゆめ(葦北の野坂の浦を通って船出して、水島へ行こう。波よ、決して立ってくれるな)
その後は国道3号線に突き当たる前に旧道へ左折し、西南戦争の田ノ浦官軍墓地を経由して
さらに坂を上り、
やがて薩摩街道に入って
赤松太郎峠を越え、
雰囲気のある坂道を下り、
国道3号線に入って北上。 日奈久の街並みに入る前に「辻ケ峰公園」に建っている「津森小学校遭難の碑」を見る。
その後、日奈久散策と「ばんべい湯」での入浴を終えた家内と落ち合い、ロードバイクを積み込んで高速道路で帰った。
本日の走行距離:32.4㎞