早起きして午前5時半過ぎにカーボンロードバイクで出発。
出水ふれあい通りを南下して画図を抜け、中の瀬橋、めど町橋を渡り、
緑川左岸を甲佐へ向かって走る。
甲佐からは右に折れて美里町に入り、
県道105号線で坂を上り、白石野地区に入ると、右手の公民館の横にそびえ立つ巨木が眼に入る。
「白石野イチイガシ」は樹齢(推定)800年、幹囲6.8メートル、樹高28メートルで美里町指定天然記念物であり、
この地区のシンボルツリーとなっている。
道を少し戻って右折し国道443号線に突き当り左折してさらに坂を下る。
国道218号線に突き当たって右折し、アップダウンを走り、霊台橋で小休止。
さらに少し坂を上って左折し、峠を越えて
竹迫(たけのさこ)の集落にある神社へ。
そこにはざっと数えただけでも十数本の大きなイチイガシが生えており、その中で境内の鳥居横にあって存在感を示しているのが「竹迫(たけのさこ)阿蘇神社のイチイガシ」。
樹齢(推定)1000年、幹囲6.3メートル、樹高25メートルで
これも美里町指定天然記念物。
イチイガシはブナ科の常緑樹で、西日本の里山を代表する樹木のひとつ。
その名の由来は「神聖な木」の意=齋樫(いちかし)がなまったもの、とか、「よく燃える木」の意=最(いち)火(び)樫(かし) からきたなど諸説がある。 長さ5~12センチの葉は葉先の半分が鋸歯状となっていて、葉の裏が白っぽいのが特徴で、
花は5月頃、実(ドングリ)が10~11月頃にできる。 実は先端がビロードのような白っぽい毛におおわれているのが特徴で、
アクの強いドングリの中では唯一直接食べることができる(あんまり美味しくはないけど)。また、材が堅く粘りがあるため各種器具の材料として利用され、縄文時代以来重宝された木のひとつである。
特に東・中九州地方では、イチイガシの巨樹・古木が多いことで知られ、イチイガシの巨木(幹回り)ランキングによれば全国トップ10のうち、4本が熊本県下に生えている。 これまでサイクリングの途中に訪れたものでは、和水町の猿懸熊野座神社の境内にある「上十町(かみじっちょう)のイチイガシ」は
樹高25m、幹囲8.5m、推定樹齢800年で全国2番目の大きさ。
御船町の山間部を走る県道57号線の玉来(たまらい)から脇道に逸れたところにある「長生(ながばえ)のイチイガシ」は、
推定樹齢300年、幹囲8.6メートル、樹高22メートルで、全国第4位である。
菊池市泗水町にある「村吉のイチイガシ」は推定樹齢300年以上、幹囲7.2m、樹高15mで全国第10位であるが、
特筆すべきはその根で、丸太組みの秘密基地のようで、
全国的にも珍しく、我々の胸の中にある少年時代の好奇心を揺さぶって止まない。 美里町のイチイガシを堪能した後は甲佐平の集落を抜けて
緑川沿いに甲佐町に下り(一部交通止めで迂回)、
国道443号線、県道38号線、106号線を走り、嘉島を抜けて朝来た道を戻って帰った。
本日の走行距離:79.8㎞