土曜の出勤を早めて午前6時前には職場の駐車場に着き、
折り畳んで載せて来たBromptonを
展開して黒石原方面へサイクリング。 15分ほどペダルを漕いで到着したのが「熊本再春医療センター」。
ここは黒石原陸軍飛行場に隣接して、昭和17年11月に傷疾軍人療養所「再春荘」として創設された。 昭和18年3月には看護婦養成所を設置。ところが昭和20年5月13日に米軍の戦闘機が一帯を襲った。
グラマン機から投下された爆弾が職員らの避難した防空壕に命中し15才から17才の看護学生4名と施設係の職員1名(32才)、それに再春荘の荘長・本郷孝久博士(47才)が犠牲となった。
戦後、この療養所は昭和20年12月に陸軍から厚生省に移管し、国立療養所「再春荘」として発足し、肺結核の療養施設として、やがて地域の中核病院として「熊本再春荘病院」、そして「熊本再春医療センター」と、名前と形態を代えて来た。
当初の傷痍軍人療養所だったころの建物は次第に消えて行き、
(木造の建物に残っていた機銃掃射痕)
最後まで残っていた給水塔も数年前に取り壊されてしまった。
ただひとつ、駐車場に隣接する木立の中に昭和26年の10月に建てられた「留魂碑」だけがこの地の空襲で命を落とした6名の魂を鎮めながら恒久の平和を祈って静かに佇んでいた。
時計をみると、まだ6時半。
朝の黒石原の景色に気持ちを洗われながら
ゆったりと時間をかけて
職場の駐車場に戻った。
本日の走行距離:10㎞くらい なお、機銃掃射痕の画像は「祖国日本」から引用。