熊本大地震からやがて5年になろうとする3月7日に、被害の大きかった南阿蘇村の復興のランドマークとなる「新阿蘇大橋」が開通したので体験しに行く。 午前中の仕事を終え、昼食を摂ってクロモリロードバイクで出発し、いつもの様に通称「供合線」の県道145号線をひたすら東へ走り、瀬田から立野に上がる。
国道57号線に突き当たる前に右折し、アップダウンを走り上がり、
震災の1年4カ月後の2017年8月27日から重要な役目を果たしてきた「阿蘇長陽大橋」を渡る。
長陽大橋を渡った所でこれから目指す新しい橋を見上げ、
さらに坂を上がって交差点を左折して国道325号線に入り、少し走って新阿蘇大橋へ。
橋を渡る前に、まずは橋の袂の南側に造られている展望所「ヨ・ミュール」へ。
「よく見える」の方言の「よう見ゆる」から名付けたと県の発表があったけど、フランスの「ラ・ミュール」をモジったとも推測される。
この「ラ・ミュール」はフランスアルプスに続く高原にあり、多くのトンネルや渓谷を跨ぐ多くの高架橋を走るトロッコ列車風の「ラ・ミュール鉄道」が有名。
ちなみにこちらも2010年10月に土砂災害により一部の高架橋が崩落し、その後、再建された。
さて、こちら「ヨ・ミュール」の展望所の他には、仮設団地に建設されていた集会施設「みんなの家」を有効活用した休憩所、トイレ、自販機、それに売店があり、
現在はジェラートの販売をしていたので、メニューの中から当店オリジナルの「和紅茶のジェラート」を頂いた。
「ヨ・ミュール」からの南郷谷、
先ほど渡った長陽大橋
などの眺めを堪能した後、いよいよ新しい橋へ。 「新阿蘇大橋」は、熊本地震で崩落した旧大橋から約600メートル下流の立野渓谷に架かる。
全長は525mで、国道57号線からの長さ180mのアプローチ部と、それに続く長さ345mの本体部の二つのパートに分かれ、黒川からの高さは約100mとなる。
アプローチの部の斜面の直下には活断層があると推定されており、このため180mのアプローチ部の橋桁を115mの部と65mの部に分け、断層の上の65mの橋桁は、橋脚部の接合強度をわざと弱めて揺れが強い場合は橋桁がずれて、
揺れの力を逃がす仕組みとなっており、仮に橋桁が落ちるような場合にもこの65mの部だけに被害がとどまるために早期の復旧が可能だと言う。
橋の車道は比較的狭いし大型トラックもよく通るので、
自転車は南側にひとつ造ってある歩道を押して行くのが得策かと感じた。 両脇には割に高いフェンスがあるので、高所恐怖症のわたしでも、あんまりお尻がゾワゾワせずに渡ることができる。
本体部とアプローチ部の継ぎ目には免震構造と思われる部があり、
そこから先の65m区間が、いざと言う時には犠牲になる区間らしいので足早に通り抜ける。
やがて57号線に突き当り、そこからは車道に出て熊本市方面へ下り、左折して瀬田へ下って、来た道を戻る。
帰りは逆風がキツかったけど、自宅近くの保田窪放水路沿いでは気の早いソメイヨシノが数輪開花。
本日の走行距離:58.0㎞