通勤路の北バイパスを走っていると、立田山の周辺ではノイバラや
クサイチゴなどがあちこちで咲き誇っているけれど、
この時期一番目立つのは麻生田交差点付近のベニカナメモチの紅葉。
春に紅く染まるのはこの樹の若葉で、
やがて花が咲くと赤い色は薄らいで行き、緑色になって行く。
そもそも、植物の葉の色を決定するのは主に三つの色素、緑のクロロフィル、黄色のカロテノイド、そして赤のアントシアニンである。
秋の紅葉の際は、気温の低下に伴い、クロロフィルが分解されて黄色のカロテノイドが目立つようになり、太陽光やさらなる気温の低下でアントシアニンが作られて赤色になると考えられている。
話を戻して、ベニカナメモチ。
若葉のときになぜ赤くなるのかについては不明な点もあるようだが、熊本大学の先生によれば、以下のことは証明されているとのこと。 (1) 葉が赤いと葉の温度は高くなる。 (2) アントシアニンには抗菌作用や虫の幼虫を寄せつけない作用がある。 (3) アントシアニンは、葉緑体の発達を促進し、しかも紫外線から守る働きをもつ。 ところで、調べてみると若葉に赤い色素がみられるのはベニカナメモチだけではないと言うので、ペダルを漕ぎながら路傍を見ていると、クスノキや
アメリカハナミズキ、
ナンテンなど
身近な植物の他にも意外に多くの植物の若葉にアントシアニンが含まれているらしいことが分ってビックリ。
なかでも立田山周辺の路傍で数多く見かけるアカメガシワ。
ネットに書いてあった事を真似て、この葉っぱの表面をティッシュペーパーで軽く擦ってみると、この葉っぱだけは表面部だけが赤いことが分った。
三つの色素で色々な表情を見せる葉っぱ。
その中でも個人的には、紅葉の始まった柿の葉の色合いが一番気に入っている。