くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

「大半は無駄」だったのか?

気温も湿度もサイクリングにうってつけの予報なので、行ってみたかった場所を目指し、ロングライド用のカーボンロードバイクで午前8時前に出発。 東バイパスから北バイパスに入り県道377号線に下りて東へ。光の森から県道316号線を北上。

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合志川の手前で右折。旭志から県道329号線を走る。

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国道387号線に突き当り右折し、日田方面へ左折して兵戸峠へ。

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峠のトンネルを抜けると、大分県。

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「上津江のひごもっこすさんはこの辺にいるのかな?」と思いながら下る。 ところで、今日は、この看板がいたるところに出ていて、

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しかも、「今が見ごろ!」とか書いてあるもんだから、寄り道しようかとかなり迷ったものの、3㎞ほど坂を上らないといけないみたいなので却下。 さらに坂を下り、「道の駅 せせらぎ郷 かみつえ」にて、この辺の特産品を使用した「わさびソフトクリーム」で休憩。

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さらに坂を下り、津江中学校から県道12号線へ左折。

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下筌ダムのダム湖である蜂の巣湖の西岸を走り、右折して下筌ダムを渡ると、ダム湖の東側は熊本県。

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隣接するダム管理事務所の1階ロビーには下筌ダム建設の経過がパネル表示されている。 下筌ダムと、3キロほど北にある松原ダムは昭和28年6月28日の大水害の際、筑後川水系でも大きな被害があったのをきっかけに造られたものだけど、我々より上の世代にとっては「蜂の巣城紛争」を反射的に思い起こす。  『大水害の翌年、九州地方建設局は上流部に治水ダムを計画、建設の準備にとりかかった、しかし計画段階の時点で地元住民の了解が得られず、いわゆる蜂の巣城紛争となり解決まで実に13年を要した。  公共事業(公権)基本的人権(私権)の正面からのぶつかりあいであり、流域を思考する上で貴重な教訓を後世に伝えた。』(「蜂の巣城紛争」より) 反対派住民の中心人物であった室原知幸氏。

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国側が強制執行により現地調査に踏み込もうとするのに対し、「暴には暴」と座り込みや、ダム予定地に「蜂の巣城」と呼ばれる見張り小屋を建てて、交代で泊まり込んだ。

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また、行政過程における手続上の少しの違法も見のがさず法廷問争に持ち込んでは、「法には法」と主張した。  『しかし、一方においては、「ダム反対」は、これを逆に読めば、「タイハン(大半)はムダ(無駄)ですよ」、といえる程一つの諦観を持っていたわけで、激しい反対闘争の週程においても、ダム完成を予見して、完成後の地域の在り方及びその対策についての構想をいろいろとめぐらせて、建設省に対して要求を提示し、それを実現していっている。 例えば、将来、隣接する杖立温泉を結んでダム周辺の観光立地を考え、ダムの周遊道路の建設、川の両岸を結ぶ立派な橋の建設を要求し、それが周囲の緑と水に調和するように橋の色にも注文をつけている。また、自分の所有する杉林を切り開いて、地はだの見える道路を造ることに反対し、工費はかかっても対岸から見たとき、緑の杉木立が美しく水に映えるようトンネルにせよ、といった要求も実現している。有名な天鶴隧道がそれである。

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その入口に掲げた銘は、室原自身の筆になっている。

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このように、彼は事業目的そのものが公共の利益を達成するばかりでなく、それに関連する周辺住民の福祉があわせて考えられなければならないという固い信念を持っていたのである。 室原知幸の名は「肥後モッコス」といわれる肥後人気質の代表的人物として「蜂の巣城」の名とともに長く記憶されることであろう。』(「蜂の巣城紛争」より) ウーン、こうしてみると、「大半は無駄」ではなかったような・・・。 松原ダムのダム湖である梅林湖の東岸のアップダウンを走る。

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ダム湖を渡す「杖立大橋」の袂の小さな公園が今日の目的地である。

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公園には「愛林治水」と書かれた石碑が建っている。

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一年半前にこの石碑を建てたのは室原知幸氏の弟である。

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今年92歳になる室原亥十二氏、わたしの職場の会長である。 「蜂の巣城紛争」の事をよく話される。現地での座り込みにも何度も参加し、機動隊員に「大根のように引き抜かれた話」が印象深い。・・・と言う訳で、はるばる見に来た。 杖立川を渡り、

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再び大分県側に入り、国道212号線に突き当たって左折。しばらくアップダウンを走り、松原ダムを渡って

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国道647号線へ左折。梅林湖の西岸のアップダウンと隧道群を抜けて南下し

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梅林湖を一周し終えて県道12号線を南下。国道387号線に入り西へ。 国道442号線に入り、道の駅鯛生金山で休憩。

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ここにもシャクナゲ園がある。

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県道9号線に入り南下。県道133号線に入り、

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穴川峠を越えて

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「お滝」の湧水でボトルを満たし、

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坂を下り、竜門ダムを経由して菊池に下り、観光物産館で休憩。

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菊池川沿いの道を走り、

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花房から日田街道をずっと走り、北バイパス経由で帰った。 本日の走行距離:132.8㎞

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