くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

お寺めぐり@鹿央町

鹿央町から通っている職場の同僚に、『鹿央町の見所は?』と聞くけど、『装飾古墳館の他は別に・・・』とのこと。 『そんなことはなかろう・・・』とネットで調べてみると、いくつか見るべきお寺があることを発見。 明日は結婚式だの何だのと忙しいので、また土曜の昼からポタリング。午後1時過ぎに職場をスタートし、梶尾温泉近くの高速道路沿いの道に出て北へ。

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できるだけ高速沿いの道を走ろうとして、結果的に数百メートルほどの悪路を自転車を押して進み、小野泉水公園を経由してふたたび高速沿いの道へ。たくさん広告が出ている『星の湯』の前を通る。

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その後はすごいアップダウンの連続。

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植木インターの所に出て、インターへの道や国道3号線をアンダーパス。

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道なりに進むと、ゆうかファミリーサイクリングロードの山本橋の所に出て、県道3号線へ右折。ここはかつての豊前街道。

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山本小学校の手前で豊前街道は右の方へ分かれる。

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急な坂を下りると、左手には旅人が喉を潤したという『内の北井川(きたいご)』。ここへは今年の5月頃一度来たことがある。

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かつての街道をのんびり進む。 秋、ですな。

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坂を上ってゆくと高速道路沿いの道となり、『一里木跡』と書いてあるけど熊本城の一角にある里程元標からは『四里木跡』の標識。

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突き当たって右折して高速道路をオーバーパスし、かつての街道を三十六の集落目指して進む。

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その後、横切る『鹿本広域農道』のせいでミスコースしながらも三十六の集落へ。

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この集落には、参勤交代の時の休憩所である『お茶屋』の跡がある。

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ここから街道は坂をくだって、『乙貝橋』へ。

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『こちらでいいのだろうか?』と不安になりながら進んでいると、標識が立っていて、ひと安心。

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ここから少し進むと、この辺りの『最大の難所』の『乙貝坂』。

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『参勤交代の難所なんて、ちょろい・・・』と思っていたら大間違いで、かなりの勾配。

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距離は短いものの、最大勾配は『檜垣のこぼし坂』を上回る。ハアハア言いながら上り切る。

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そこから道なりに進むと、鹿央町の広に突き当たる。

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そこから右へ100mほど進んで交差点から左折すると、右側に本日の最初の目的地の『善行寺(ぜんぎょうじ)』。

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善行寺は参勤交代の際に大名の休息所となったところで、細川氏・島津氏・相良氏が立ち寄っている。 この寺には来訪者に関する詳細な記録が保存されており、嘉永6年(1853)8月29日九ツ頃(正午前後)薩摩藩のご息女篤姫様が、江戸城へお輿入れ(嫁入り)のためお立ち寄りになった折り、その御礼として金百疋(約2万円)、さらに追加して金五十疋(約1万円)をいただいた、と記されている。 そんなこともあり、この寺は、普通のお寺にはない雰囲気を持っている。例えば、玄関の欄間(らんま)には細川家の「九曜紋(くようもん)」が彫り抜いてあるなど。

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また、境内に植えてある、イヌマキの木は、樹齢400年と言われている。

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かつての街道に戻り、さらに北へ進むと、道の両側に高さ1mほどの塚。

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ここは五里木が植えてあった塚の跡で、昭和20年頃までは大きな榎が枝を茂らせていたが、枯れてしまい、塚だけが残っている。

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そこからさらに1kmほど北へ進み、豊前街道に別れを告げて、左折。山鹿市役所鹿央総合支所を経て県道55号線に突き当たり、左折。西へ。

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県道3号線を横切り、鹿央町霜野を目指す。

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霜野の集落に入り、次の目的地、『霜野康平寺』に到着。ここ霜野には、かつて康平寺を中心として多くの寺院が存在し、比叡山と同じように荘園経営をしていたという。

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康平寺は、山岳密教としての長い歴史を持つが、幾多の変遷を経て、現在僧侶はおらず、建物や多くの貴重な仏像に関しては、近年、『霜野老人クラブ』が管理を行ってきたが、クラブ員の減少に伴い、今年4月からは『霜野区康平寺管理組合』が、清掃・供花・ガイド・管理をおこなっている。

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本堂の裏には平成4年に作られた収蔵庫があり、その中に多くの仏像が保存されている。 まず目に付くのが中央の『千手観音像』。

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その左右に『二十八部衆』

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『二十八部衆』とは、千手観音を信仰 するものを守る二十八部の護法善神。 この、『千手観音と二十八部衆』は日本で十箇所にあり、京都の三十三間堂の物が最大にして最古で、国宝となっている。ここのは三番目の古さらしい。 収蔵庫内の左側には、この寺の所蔵の仏像で最古の平安初期作の『地蔵菩薩』。

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一木造りの仏像としては県内最古のものとのこと。

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その反対側には、雨乞いの時に担ぎ出されるという、白龍王像。

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ガイドの方が小1時間ほど熱弁を振るってくれた。

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多くの事を学んだが、詳しくは、このガイドさん作製のサイトをご覧あれ。 見学時間の午後4時をオーバーして説明していただき、霜野康平寺を後にする。 県道55号線をさらに登り、峠を越える。

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国道208号線に出てセブンイレブンで休憩し、県道31号線を熊本方面へ走り、硯川のところから、ゆうかファミリーサイクリングロードへ。追い風を受けて気持ちよく走っていると、日が沈む。

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藤崎宮を経由し、明午橋を渡っていつものように帰った。 本日の走行距離:52.8km

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