くまもと自転車紀行

熊本市およびその周辺を走行した記録や装備・メンテなど、自転車にまつわることがらを中心としたブログです

あちこち傷痕の残る阿蘇だった

北部九州豪雨災害の影響で中止となった「サイクルマラソン阿蘇望2012」。阿蘇の4つの峠を走る過酷なコースで、敷居の高さを感じていたわたしはエントリーをしていなかったが、楽しみにしていたBenbowさんはじめ、お知り合いの何名かが「前半だけでも自分達で走ろう会」なるものを開催予定の本日する、というので、Benbowさんのお誘いに乗って参加する。 アスペクタに午前7時に集合なので、朝、4時には起床し、犬の散歩をすませ、食事とトイレも無事すませ、準備をすませる。午前6時前にBenbowさんの車にピックアップしてもらい、7時前には無事アスペクタに到着。

画像

Benbowさんの奥さんがこの後、天草に用事があるとのことで、われわれは自走で熊本市内まで帰らねばならない状況。やがて阿蘇市在住のカルキさん、登場。

画像

初めてお目にかかるが、コルナゴ部長さんのブログで何度かお顔を拝見したことがある。早速カルキさんは車からチネリのロードバイクを出し、着替えを開始。しばらくすると、上津江の肥後もっこすさん登場。こちらも、Benbowさんのブログで何度かコメントを拝見したことがあるが、お会いするのは初めて。フォーカスのロードバイクを車から出し、こちらも着替えを開始。

画像

Benbowさんの奥さんをお見送りし、本当は大会と同じ午前8時に出発するはずだったが、間が持たず、4名で7時半にアスペクタを出発。

画像

ところが出発して間もなくカルキさんのバイクがパンク。 あ、そうそう!言い忘れていたけど、Benbowさんのジャージはこの日のための、+C作成の「Biciclista 阿蘇望ジャージ」。背部のポケットには4つの峠の名前が印字されている。

画像

うまい具合に丁度8時に出発したかのような時刻となる。国道325号線を少し東へ進んでいよいよ吉田線へ左折する。車では何度も登った事があるが、自転車で登るのは初めて。

画像

最初、上津江の肥後もっこすさんに付いて行くが、山で鍛えた健脚によりすぐに離され、一人旅。しばらく登って視界が開けると、南郷谷が下の方になっている。

画像

さらに登っていくと、浮いている雲と同じ高さくらいになってくる。

画像

やがてなかなか現れてくれない「火の山トンネル」が現れる。

画像

トンネル内の冷気で、熱くなった身体を冷やす。トンネルの周辺から豪雨の爪痕が沿線に見られるようになる。

画像

近くの山肌(烏帽子岳?)にもいくつもの崩落の痕が見える。

画像

やがて上りがひと段落して、中岳火口への分岐に到着。中岳の噴煙が見える。

画像

先行した肥後もっこすさんの姿はなく、どちらに行ったら良いか判らず、ここで後続の二人を待つ。

画像

三人で左折して草千里へ。

画像
画像

肥後もっこすさんは草千里の駐車場で待っていた。4人で草千里展望所で小休止し、

画像

坊中線を下る。

画像

坊中線はあちこちに豪雨の爪痕が残っている。

画像
画像
画像

路肩の崩壊により片側交互通行の箇所もある。

画像

やがて、坊中野営場の前から「みんなの森」方面へ右折し、本当だったらエイドポイントとなっているはずの竹原牧場の先から右折する。アゼリア21を過ぎたところには、豪雨災害の土砂の集積場となっているところがある。

画像

やがて国道265号線に突き当たるが、その付近の外輪山がもっとも土砂崩れがひどかった地域で、山の形が変わってしまっているようなところもある。

画像

国道265号線を右折し、箱石峠に向う。沿道には土砂や岩石、流木などが目立つ。

画像
画像

やがて箱石峠に到着。気温が上がり頭から水をかけてもらいたいが、エイドポイントが無く、日陰で休むのみ。

画像

箱石峠の先も沿道に豪雨の爪痕が残る。

画像
画像

国道265号線で高森に下りる前に右折し、広域農道に入るがここは唯一、阿蘇望のコースで「通行止」の箇所。ただし、例によって自転車は通れる。というのも、Benbowさんは損害調査のためにすでに何度かこの道に入っており、それが判っていたのだ。広域農道に入ってしばらく進むとすぐ通行止の箇所で、ショベルカーが作業をしているが、我々の姿をみると、気を利かせて、ショベルカーを少し避けてくれるので、お礼を言って通過する。

画像

そこから先の、上色見(かみしきみ)地区の状況は、息を呑むほどであった。

画像
画像
画像

また、道路に砂状の乾いた土砂が残っていて、ロードバイクのタイヤは横滑りし易く、危ない。

画像

このような状況が数キロに渡って続き、別荘地帯にくると、それより西の沿道は嘘のような平穏な様子となる。

画像

さて、今回はエイドポイントもなく、携帯した食料飲料も底をついてきた。何より正午近くとなり、腹が本格的に減ってきた。カルキさんが先行した肥後もっこすさんに連絡すると、彼は広域農道を通らず高森経由ですでにアスペクタに戻っており、アスペクタに近い「カフェ山猫軒」でカレーを食べる事に決まる。折りしも、ペプシンさんからBenbowさんに電話が入り、合流することになる。ペプシンさんはモートン病の悪化を理由に本日欠席の予定であったが、自転車の虫が騒ぎ出したらしい。広域農道と国道325号線の交差点のローソンで飲料品を調達し、中松経由でアスペクタの入り口道路に右折し、やがて左折。激坂を上って、カフェ山猫軒に到着。

画像

入ると肥後もっこすさんは涼しい顔をしてマスターと談笑中で、先客に後輩のmoriくん親子もいて、カレーを食べている。われわれ4人と、少し遅れてきたペプシンさんで全員、肉と野菜の南インド風ダブルカレー・飲み物付き1000円をいただく。

画像

そのうちに今度は、+Cサイクリング等でお世話になっているひろえさんと千鳥饅頭さんが来店。彼等は車にロードバイクを積んできて、吉田線などのサイクリングを楽しんだ後らしい。 ところでこのカフェ山猫軒は、ご夫婦で経営されているのだが、住居兼用のこのお店、なんとお二人で作られたんだとか。建築士のBenbowさんも、「これは素人の仕事とは思えない」とびっくりしておられた。

画像

居間を兼ねた店内には立派なオーディオ装置と、数え切れないほどのCD、ビデオなどがある。

画像

マスターに記念写真を撮ってもらい、カフェ山猫軒を後にする。

画像

さて、一旦全員でアスペクタに戻り、

画像

これからどうするかを検討する。カルキさんは残る2つの峠、地蔵と俵山を、「倒れても行く、夜までかかろうが行く」という強い意志をもって宣言されたので、他の全員もそれにならう。もっともBenbowさん、ペプシンさん、わたしは自走で帰らねばいけないので、地蔵峠越えで帰ることになる。

画像

裏地蔵はやはりきつかった。それでもなんとか漕ぎあがる。

画像

熊本市内から単独自走で来て、地蔵峠が最後の4峠目という村島さんも一行に加わる。

画像

峠近くから南郷谷を望む。夕立雲が近づいている。

画像

地蔵峠を下る。

画像

下りはあっという間で、熊本の町並みが遠くに見えてくる。

画像

熊本種雄牛センターの四つ角を右折し、西原方面へ降りる。県道28号線に突き当たったところで、これから最後の峠、俵山に向うカルキさん、上津江の肥後もっこすさんと別れる。

画像

村島さんは熊本空港方面へ別れ、残るわれわれは県道225号線を北上し、白川を渡って県道207号線を左折。ペプシンさんは陣内の交差点を右折。Benbowさんとわたしは直進。ところがこの道が渋滞しているので、大津町下町の交差点を左折し県道145号線を通って帰った。 本日の走行距離:118.4km

画像